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第一話:はじまり

-ファルディナ王国-


「~以上、報告となります」

「厳しいな、このままでは近い未来に決壊するぞ」

「最悪の事態は避けねばならん。戦線を下げ、崩れた陣を立て直すのはどうか」

「時間は稼げるかもしれませんが、根本的な解決にはならんだろう」

「~~~~」

「~~~~」


王宮内のとある一室にて、

熱くなった言葉が飛び交いこの国の未来が危ぶまれていた。


-辺境の村-


「とうとう明日がリヴェール学園の入学式・・・楽しみだな」

「テオ、楽しみにするのはいいが、忘れるなよ?俺たちは貴族の出じゃないんだ、きっと周りからも相応の目で見られる。楽しいだけの学園生活じゃないぞ」

「わかってるよ。でも夢に一歩近づけるんだ、エディもわくわくするだろう?」


テオと呼ばれた青年は笑顔でエディに話を続ける。

エディもいつものことだ。と慣れた表情で言葉を返す。


■■■■■

【リヴェール学園】

ファルディナ王国に位置し、武術や魔法を学ぶことができる全寮制の学園。

生徒のほとんどは貴族出身であり、幼少期から英才教育を受けた者が多い。

五年制が採用されており、無事卒業できた者の多くは栄誉ある王国兵として戦いに赴く。


本来入学には推薦に加えて厳しい筆記・実技のテストに合格する必要があるが、

昨今の戦線情勢の煽りを受け、少しでも戦力となる若者を育成するべく入学の敷居が低くなっている。

そのため平民出身の生徒もここ数年で増加しているが、

同じ年代でも生徒間の実力差が明確にあり、一部では入学できても差別に近いような扱いがある。

■■■■■


-翌日-


「忘れ物もないな。少し早いけど向かうとするか。父さん、母さん、行ってきます!」

「無理はすると言いたいが、やれるだけやってこい!」

「いつでも帰ってきて大丈夫だから、気を付けてね。いってらっしゃい」


テオは両親に見送られながら、一緒に行く約束をしている親友のエディの家に向かう。


「エディ!準備できたぞ!」

家の前から聞きなれた大きな声が聞こえてくる。


うるさいな。と心で思いながら時計を目にする。約束の二時間前だ。

エディは要領良く身支度を整え家を出た。


「さすがに早すぎるんじゃないか」

「遅れるよりはいいだろ?色々見て周れるかもしれないし、行こうぜ」


テオとエディはリヴェール学園へと歩き出す。

学園まで少し距離はあるが、楽しみを胸にあっという間に王都リクトリアに到着した。



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