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憂鬱な毎日

作者: めい

毎日我慢ばかりしてる方、是非読んでください

「はー…」

また大きなため息をついてしまった。

私23歳、社会人3年目に突入した。

私なりには頑張ってるつもりだし、周りもそれなりに認めてくれてる。

友達がいないわけでもなくて、不自由なことは何もない。


でも…

心の中に漠然とした不安が私を落ち込ませてる。

何があったわけでもないんだけど、突然涙が止まらなくなったり、過食症になったり、気持ちの浮き沈みが激しくなったり、情緒不安定な毎日が余計に私を不安にさせる。


ある日、会社の人に誘われて何人かで飲みに行くことになった。

その中には私の苦手な人がいて一瞬行くのをためらったが、強引な誘いに断りきれず来てしまった。


その苦手な人は私と同じ部署の人。

私とは真逆の性格で、いつもニコニコ笑ってて明るいみんなの人気者。

何故かその人がいると、自分の不甲斐なさに落ち込んでしまう自分がいる。

だからあまり深く関わらないようにしてた。


でもよりによってその人は私の隣に座ってきた。

「最近元気ないね、みんな心配してたよ」とその人は優しく言ってきた。

「そんなことないよ、大丈夫」と私は精一杯強がって笑顔で応えた。

「嘘つくの下手だね」とその人は私の心を見透かしたように言った。


「そんなに頑張ったら私みたく壊れちゃうよ」とその人は話を続けた。


その人の話に私は驚きを隠せず、気付けば話に夢中になっていた。


その人には1年前年上の婚約者がいて、結婚式目前に交通事故で亡くなったという…


そんなことドラマや映画だけの世界だと思っていた。

まさかこんな身近にあるなんて。


そんな辛い現実をその人は時々涙ぐみながら、でも笑顔で話し続けた。

最初は笑うことも食べることも出来なくて、引きこもりだったという。

もう死んじゃおうかなって思うくらい苦しくて毎日泣いてばかりいた。


だけどそんな時に支えられたのは仕事だった。

仕事に打ち込むことで、その時だけは辛いことも忘れられた。

そして少しずつだけど、笑顔になれて自分を取り戻せた。


仕事での立場が自分の居場所を作ってくれた。

だから辛くても頑張って笑顔でいるようにしてた。


そんな話を聞かされた私は、なんて答えたら良いかわからなかった。

その人は話を続けた。

「今でも時々思い出して涙が止まらなくななるんだよ」と。


私の漠然とした不安が何なのかやっとわかった。

私は自分の居場所が欲しかったんだ、誰かに必要とされたかった。


そう思ったらなぜか涙があふれでてきた。


「時には泣くことも大切だよ、だから我慢したらだめだよ」とその人は私の頭をポンポンとたたいた。

心の中にあったモヤモヤが少し楽になった気がした。


その日以来その人と話すことが多くなった。

そして私の心の中にあるモヤモヤを黙って聞いてくれた。

私が失恋した日は、やけ酒に朝まで付き合ってくれた。


いつの間にか私のかけがえのない親友になっていた。


その人の強さ、優しさは私の支えだった。

辛いことがあっても笑顔でいるその人の格好良い生き様を見習いたいと思った。


そしてその人が辛いときは私が傍にいて助けてあげたいと思った。

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