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レイド

それから、駒野も少し口を閉ざし、何かを決心するようなそぶりを見せる。


 「村上君。お願いがあります。これから、私と一緒に居てもらっていいですか!」




 衝撃的な一言が、目の前の応接室から聞こえて来た。中には、高校生になってから知り合った心から信じれる親友と、小学生の時から交友のある幼馴染が二人っきりで入っている。大野 春(おおの やよい)が、その部屋に聞き耳を立てていたのは、親友である駒野 優が何かあった時にすぐさま突入できるようにするためであった。だから、その言葉を聞いたときは、間違えて突入しそうににもなった。


 「(聞き間違いだよね。でも、今のって告白? それにしては、言葉が変なような。・・いや、優ならありえない事も・・・・・。)」


 気になるが突入するわけにもいかないし、応接室の周りで待機している人たちにはその言葉は聞こえなかったようで、駒野と同じく高校で知り合ったもう一人の親友の外野 羊(そとの よう)にも先程の駒野の言葉は聞こえていないようだった。


 先程の告白にも聞こえる言い回しは、普通の女子高生ならしないだろう。しかし、駒野は非常に口下手である。それに加え、緊張しやすく、文学少女でもある。現代詩だけでなく、古文の話も好きなようなので、ああいった変な告白をしないとも限らない。

 いや、なんでこんなに気になってんの? あたし、どうだっていいじゃん。いやいや、親友だし。幼馴染だし。


 などと思考が空回りしながら、よりいっそう中の様子に聞き耳を立てる。




 衝撃的な一言であったが、現状を考えればその言葉が愛の告白ではに事は明白だろう。

 目の前にいる少女が非常に口下手で、緊張しやすい性格の女子高生であることは、修一の幼馴染であり、目の前にいる駒野 優の親友である大野から聞いたことがある気がする。

 だからこそ、今の言葉は彼女からの精一杯のSOSであることは修一には理解できた。しかし、何がどうなってSOSを発しているのか画分からない以上は、変な回答は出来ない。


 そんな修一の沈黙に気付いた駒野は赤面する。


 「す、すみません。今のは、変でしたよね。えっと、えっと。」

 

 こんな風に絵に描いたように慌てる駒野を、日常生活で見る機会があったら少なからず心を奪われていたかもしれない。いや、奪われるだろう。

 けれど、今朝命の危機に瀕した修一にとってはそんな思考には至らない。


 「いや、大体のことは分かったよ。じゃあ、交換条件ってのはどうだ? きみ・・・駒野さんはオレの質問に答えてほしい。そしたら、駒野さんのお願いも答えられると思う。」

 「そ、そうですね。えっと。じゃあ、何から話しましょうか・・・・・。」

「それは、放課後でもいいか? 聞きたいことをまとめたいし、何より長くなる気がする。」

 「わ、わかりました。でしたら、放課後までに私も落ち着きます。」

 「そうしてもらえると助かるよ。」


 今日初めて、修一は笑った気がする。作り笑いではなく、安堵からくる本当の笑みはなんだか気分が落ち着くようだ。

 

 それから、この場を修めるためにいくつかの口裏を合わせる練習をし、何とかこの場の事泣きを得ることが出来た。

 と、言っても岡部と大野からは少々疑念の目線を貰う事になった修一であるが、そこまで気にする必要もないだろう。


 その後の授業は、午前中の数学や現国以上に集中することが出来なかった。何せ駒野に聞きたいことが沢山ありすぎる。

 まず、腕に着いている黒色の腕輪について。

 超常現象に関係があるのか。

 駒野が逃げた理由や昨日の記憶が無いこと。


 すべての質問に駒野が答えてくれるかも分からないし、その答えが正しいかどうかの確認も修一は取ることが出来ない以上、自分の中でもある程度の仮説を立てる必要はあるかもしれない。

 そんなことを考えているうちに、五時間目の終了を告げる鐘の音がスピーカーから鳴り響く。


 今日の授業はこれで終わり、掃除といった中学まであった放課後の作業は無い。部活にも入っていない修一はこれで家に帰るのが日常なのだが、今日は当然予定がある。


 「修一。帰ろうぜー。」


 いつものように相川 巧(あいかわ たくみ)小宮 裕也(こみや ゆうや)が、誘ってくる。普段通りであれば、このまま二人と帰るなり遊びに行くなりするのだが、


 「悪い。今日はちょっと用事があるんだ。」


 目線を飛ばしてみると、教室の前方のドアの前で駒野が待っている。


 「(そこで待たなくてもいいのに。)」


 確実に何かしらの噂が立つことは必至であるし、そうでなくとも修一は今日授業中に事件を起こしているので、再び疑われることはしたくないのだが、背に腹は代えられない状況であるのも事実である。


 そんな、修一の視線に気づいた小宮は、二人に気付かれないよう気を回す。


 「そうだよね。先生に聞いたよ。事件に巻き込まれたって。警察とか先生に話とかあると思うけど頑張ってね。帰ろ、たくちゃん。」


 たくちゃんと言うのは、相川のあだ名であり公用の愛称である。


 二人が帰った後の問題は、駒野の方の友人である。後ろの席の大野は応接室を出てからずっと睨みを聞かせているが、水曜日の今日は、陸上部の部活がるので大した問題ではない。しかし、修一と同じく帰宅部の外野は、今日は休みの文学部に入っている駒野と一緒に下校しよう外野が日常だろう。


 しかし、


 「じゃあね。また明日。」

 「うん。また明日。」


 驚いたことに外野は簡単に挨拶を済ませると一人で教室を後にした。

 ラッキー。と、修一はドアの前で待っている駒野のもとに歩み寄る。


 「行こうか。」

 「う、うん。」




 緊張している。

 あの時は、少々気分が高揚していたといってもいいだろう。それは、テンションが高かったというより、恐怖が先行していたところに安心したことで思考が回るよりも言葉が出てしまったのだ。だから、変な意味にも取れることをいってしまったし、現在こうして高校の男の子とファミレスに来ている。

 駒野は、未だに彼氏というものを知らない。

 中学も高校一年生の間も教室の影で過ごしてきたし、男性に告白したこともされたことも無い。だから、異性と二人っきりで会話をすることは初めての経験である。


 そんな、駒野に対して目の前にいる村上 修一は慣れているのか、簡単な注文をして二人分の飲み物を持ってきてくれた。


 「あ、ありがと、ございます。」

 「気にすんな。んで? お願いってのは決まったか?」


 それは、応接室で出された交換条件のことであり、駒野がしていることを話す代わりにお願いを聞くというものだ。


 「い、一応。」


 何せ、午後の授業中はこのことで思考は満たされ、授業に集中できなかった。こんな経験は、新作の本を買って、続きが気になる日くらいなものだ。

 駒野は、緊張からか以上に乾く喉を修一が持ってきてくれたオレンジジュースを飲み干す。


 「ップハ。先に聞いてもいい、ですか? 村上君は本当に何も知らないんですか? ウォッチのこと、能力のこと。」

 「ああ、昨日路地裏で目が覚めたら、この腕輪がついいてた。」


 やはり。と、駒野の中にあった応接室で持った疑念が、確証に変わる。

 

 「じゃ、じゃあ、先に説明します。でないと理解できないと思いますので。」

 「ありがと。」


 そこからの説明は、かなり苦労した。元々、駒野自身も理解しきれていない事が多く、修一の理解が追い付かないのも無理はない話だ。

 ルーズリーフに書とめ、まとめながら説明をしていたので、気が付けば二時間近く話していた。


 「・・・・・・じゃあ、大体こんな感じでいいのか? 1.黒色の腕輪は『スキルウォッチ』で、それぞれに異なった異能力が使えるようになる。2.使用時間には制限があり0秒になると同時に死ぬ。3.発動時には『スキルスタート』止めるには『スキルストップ』、もしくは意識の喪失によって強制的に能力は止まる。で、いいんだよな?」

 「はい。後は、ウォッチを持っている人が近づくと震え始めます。今みたいに。」


 左腕には、意識を向けなければ気にならない程度ではなるが震えがある。近づくほどに震えは大きくなるのだが、会話可能な距離(およそ半径2メートル)に入るとその震えは、感じない程度になる。それは、対話や戦闘の妨げにならない為であり、能力の使用中は全く震えなくなるそうだ。


 「なるほど。次に能力者の種類についてだけど、今の知識を有した一型能力者。それ以上の情報を持っている二型能力者。そして、オレみたいな何にも分からない三型能力者。でいいんだよな。」 

 「はい。数は、1から3にかけて少なくなりますが、能力の強さは3が圧倒的です。」


しかし、能力の使い方も自身が異能者であることも理解できないので、駒野は圧倒的に不利であると思っていた。理解できないうちに一型か二型に殺されるのが大半だろうと。

 

 「結構、三型は不利だな。最初に駒野に会えて本当に良かったよ。」

 「い、いえ。」


 修一が最初に出会ったのは、電撃少女と炎の塊を出す男であることは、未だに話していないので、駒野は知らない話である。


 「んで、実験の目的は、人類の進化の促進。世界支配。人口の削減って三つもあるのか?」

 「はい。そう聞いています。『停滞してしまった人類の進化を誘発し、その支配者になる。ついでに増えすぎた人類を減らせれば一番いい。』と。」

 「勝手な言い分だな。てことは、その支配者志望の奴の能力者になっているってことか?」

 「そうだと思みます。ただ、ゲームとも言っていたので、自身もわたし達と同じで完全にランダムな方の異能者になるといってました。」

 「普通に考えれば嘘、だよな。」


 駒野も同じ感想を持っている。

 先程も言ったように三型能力者は、能力さえ使えれば圧倒的な能力である。逆に二型の能力者は、普通の人間に毛が生えた程度の優位性しかもっていないので、直接戦闘で二型に勝ち目はほとんど無いと考えている。

 その支配者が、本当に支配者になることを望んでいるのであれば、三型で知識を有していれば簡単には死なないだろう。そんな優位性を自ら棄てるとは考えにくい。


 「最後に使用時間は、一時間ごとに十秒上昇。ウォッチを装着すれば上昇率は×数って感じなんだな。」

 「はい。ですが、ウォッチは死ぬまで取れないし動きません。ですので、時間を増やすためには・・・・。」

 「殺すしかないってことか・・・。」

 「・・・・・はい。」


 当然、駒野にはそんなことは出来ない。能力的にというよりかは、精神的に性格的に無理という話だ。そして、多くの人がそうであると信じたい。


 「一ついいか? 一型は、どこまでの知識を持ってるんだ?」

 「えっと。自身が異能者である事。異能者はひかれあう事。時間が無くなると死ぬこと。くらいだったと。」

 「時間の延長方法は知らないってことか?」

 「恐らく、一時間に十秒上昇することは気付くと思いますので。ただ、ウォッチを奪う発想はあまり出てこないと思います。・・・・ただの想像ですが。」

 「・・・・。」


 修一がなにか悩むように表情を曇らし、駒野は新しく持ってきたオレンジジュースを飲む。

 

 「ありがと。大体分かったよ。それじゃ、駒野のおねがいってなんだ?」

 「え? もういいんですか? 私の能力とか聞かないんですか?」

 「まだ、色々あるだろうけど、とりあえず、駒野が敵じゃないってわかったし大丈夫だ。」

 「は、はぁ。・・・う“うん。」


 一度咳払いを挟み、駒野は改まって修一の方に目線を向ける。


「じゃあ。説明していなかったことを一つ。それが、私のお願いです。本来、全ての異能者は敵同士です。ただ、人間ですので意識的に共闘することもありますよね? それを、レイドといいます。」

 「同盟ってことか?」

 「はい。それになっていただければと。」

 「・・・・・。」


 修一の沈黙は、駒野にとって非常な恐怖だろう。

 説明していないが、レイドにもいくつかのメリットとデメリットが存在する。同じレイド内の異能者にウォッチは反応しないこと。レイドを抜けた回数、レイド内で裏切りをするとそれが露見する事。なにより、レイド外の異能者には敵体関係を作りやすいことを上げられる。

 さらに、能力にはレベルが存在している。異能者を殺すほど経験値がたまるようで、レベルが10に達すればウォッチを外すことが出来る。しかし、レイドを組んでしまうとそのノルマは単純に倍になっていく。つまり、それほどの異能者を殺す必要が出てくる。これらの説明を下いないのは、駒野の中の不安と恐怖があるが故だろう。

 ゴールを目指さないにしても、一人以上に危険な状況に巻き込まれやすい。


 「分かった。いいぜ。」

 「え? 本当ですか?」

 「ああ、説明もしてもらったし、何より駒野はオレの日常の一部だもんな。敵だとは思いたくない。」


 胸の奥が何だかうずいたような感触があった。それは、一過性のもので、自覚したその時には、感じなくなっていた。


 「んで、どうすればいいんだ? まさか、意識するだけでいいとか言わないよな?」

 「えっ、あ、はい。ここにあるボタンを一緒に押していただければ。」


 と、スキルウォッチに唯一着いているボタンを見せる。肘側の側面にある小さなボタンで、通常時は、残りの時間を表示するときに押すのだが、同時に五秒以上押し続けるとレイドを組むことが出来る。これは、戦闘能力の低い二型能力者だけが持っている知識の一つだ。


 「ここでいいのか?」

 「はい。」


 五秒間。同時に押すと、小さな音が鳴る。


 ピーピピ。


 電子音が鳴ると、普段は時間を表示する少し太くなった部分に、様々なカラーのドットが表示される。それと同時に掌側の中央に一本の線が引かれる。

 真っ黒だったはずの腕輪に白色の線が引かれれば、否応なしに目を引く。


 「これは?」

 「レイドカラーです。それでレイドを判断するんです。ただし、他のレイドが使用している色は使えません。」


 見る限りでは、一般的な色鉛筆で表現できる色の量は優に超えている。というか、多くの男性では、判別が出来ないほどに色は細分化されていた。


 「なるほどな。明度の違いも考えれば配色は無数だな。レイドの結成数から全体の人数を計算させない為か。」


 笑いながらそういう修一に言われて、駒野は納得する。判断できない色なんて必要ないだろ。と、思っていたが、そういう目的でこんなにも多量の色を用意したのかと。


 「何色がいいですか?」

 「うーん。駒野が決めていいと思うけど・・・・。」


 その時、修一の携帯が着信を知らせるバイブレーションが起動する。普段は後ろのポケットに入れているのだが、座るときは机などの上に置いているので、会話する二人の間で机を鳴らす。


 「どうぞ。」

 「悪いな。はい。もしもし・・・・。」


 そう言いながら修一は、席を立ち店の外の方へと向かっていく。

 ファミレスの中で電話することは多いことかもしれないが、修一にとってはその行為はあまりよろしいと思える行為では無いのだろう。


 「すみません。で、何でしょうか、姫野さん。」


 着信の相手は、今朝であった警察官の姫野 琴音(ひめの ことね)さんであった。


 『ごめんね。まだ、学校だった。』

 「いえ。もう終わって今帰ってるところです。」

 『そう。ならよかったわ。さっき、被害者の女の子が目覚めたって病院から連絡があってあなたにかかっていた容疑は一通り晴れたからその連絡ね。』

 「やっぱり、容疑者の一人ではあったんですね。」

 『ごめんなさいね。それで、今後は重要参考人として話を聞くかもしれないからよろしくねってだけ。』

 「あの、自分からも一ついいですか?」


 修一には、いくつか気になることがある。その疑念を解消する手段を電話の相手である姫野さんは少なからず持っている。


 「その子に会うことは出来ますか? 警察の方の同伴でも構わないので。」

 『・・・・少し確認してみるわね。』


 どこかで聞いたことのあるようなクラシックの曲を安っぽい機械音で表現した保留音が流れる。

 普通に考えればあの少女も修一や駒野と同じ『時計持ち』と考えるのが普通だろう。指先から放たれたあの電撃は常人が放てるものではない。左腕の震えは、時計が近くに『時計持ち』がいることを知らせるものだとした場合、あの少女と初めて会うときも確か震えていた気がする。

 だからこそ話がしたい。

 しかし、難しい話だろうと頼んだ修一自身も思う。警察的には同じ事件に巻き込まれた被害者AとBに過ぎない為、当事者同士を合わせる理由もないだろう。

 どれくらい時間が経っただろう。そこまで長い時間は経っていない事は頭では分かっているのが、こういった待ち時間は、非常に長く感じるものだ。


 『・・・・待たせてごめんなさいね。今日これから来れるかしら?』

 「今日いいんですか?」

『ええ、今なら班長も私もいることだし、女の子も確認も取れたわ。』

「わかりました。すぐに行きます。どこの病院ですか?」


 通話画面を開いたまま、言われた住所を検索してみるとそこは警察所の近くにある病院の様で、ここからの距離もそう遠くない。しかし、それはタクシーなどの交通手段を用いた場合であり、バスや電車を主な交通の足としている高校生からすれば結構面倒な場所でもあった。

 けれど、修一の決定は変わることなく通話をお終了すると駒野が待っている席へと戻っていった。


 「悪い、駒野。ちょっと用事が出来ちゃったみたいなんだ。」

 「え? ああ。大丈夫ですよ、気にしないで言ってください。」

 「・・・・・駒野も来るか?」


 普通に考えてみれば駒野もあの少女に合わせた方が何かと都合がいいかもしれない。できる限り敵は作りたくはないと思っているし。大半の人はそうであるとも思っている。あの少女も何でもない修一に対して能力を使ってくるような人物ではなかったし、駒野もそうではない。であるならば、彼女もそのレイドと呼ばれるものに誘う事は悪い話ではない。そう考えた修一は、これから赴こうとしている場所と目的を駒野に伝える。


 「その子も悪い人じゃないと思うし、仲間は大いに越したことは無いだろ?」

 「・・・・それもそうなのですが・・・。」


 しかし、駒野の反応はあまり芳しくない。それもそのはずだ。三人になれば修一に説明していない、「目標人数」が三倍になるのだから、抵抗があって当然だろう。

 かといって、このまま修一だけを向かわせた場合は、もっと厄介な状況なることは情報量の優位を持つ駒野からすれば明らかな事実でもあった。


 「・・・分かりました。でも、私も行って大丈夫ものなんですか?」

 「あ。」


 これは完全に失念していた。

 いや、駒野を一緒に連れて行くこと自体、電話の後に思いついた案なのだから聞けるわけもないのだが、かといって、警察との約束に勝手に事件とは無関係な人物を連れて行って許されるとは到底思えない。


 「一応連絡入れておくよ。ダメだとしたら悪いけど待合室で待っててもらってもいいか?」


 そんな可能性があるのなら時間を割いてまで来ないだろう。そう思っていた修一の予想反して、駒野は二つ返事で了承してくれた。ファミリーレストランから出た二人は一番近い大通りで一台のタクシーを停め、目的の病院の名前を伝える。

 その中で、駒野からもしもの場合の条件のようなモノを話された。


 『もしも、私がその子に会えなかった場合は、レイドに入る話はしないでもらってもいいですか?』


 いくつか疑問は持ったが、レイドを教えてもらったのも、修一の日常生活に近しいのも駒野の方なわけで、修一も二つ返事でその条件を了承する。


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