】不便の始まり【
前作失敗したので今回は上手く行けば良いんだけどなぁ…と思っていますJOKERです。(°言°)
どうも。
私は影谷 源。一昨日まで都会に暮らしていて、昨日田舎に引越し、夜中のうちに知らない場所にいました。
今、私の現状を言いますと───
「──甲冑付けた訳の分からない言葉を喋る奴らに捕まり中世のヨーロッパにありそうな城の冷たい牢屋の中で叫んでますッ!!」
「五月蝿いッ!!」
ガンッ
顔のゴツい男は槍の柄の下のほうを思いっきり鉄格子に叩きつけた。
「ひぃ…な、なんでこう面倒な事になったんだ…」
──5時間前
〇〇県〇〇村
「……何もない…母さん、ちょっと買い物に行ってくるわ。」
引越しの作業がやっと終わり、冷蔵庫を開ければ何も無いことに気がつく。水道水で我慢すれば良かったけど、水道水を飲んだ時、腹をくだした事があり、それから水道水は不味いと強くこびり付いているため、あまり飲む気にならなかった。
声をかけ、靴を履いている途中に母さんがやって来た。
「ちょっと、ここら辺はコンビニはやって無いのよ?もう都会じゃないんだし、24時間開いてる所なんてもう無いの。」
「マジか…はぁ…母さん、水道水以外に何か飲む物ない?」
母さんの言葉に田舎の不便さを知らされ、履きかけていた靴を脱ぎまだダンボーが積まれている台所に向かう。
「無いわ。明日買いに行くから今日は水道水で我慢していなさい。」
「ん…分かった…」
嫌々コップに水道水を入れると一口口に含める。
久しぶりの水道水、鉄の様な味は…これは都会よりマシだけど……
「おえっ……はぁ…はぁ…」
水道水を飲んだせいでさっき食べたラーメンが戻ってきてしまった…
最悪……とりあえず口ゆすぐか…
「はぁ…母さん、本当にこの村に住むの?周りにコンビニも何も無いこんな場所で。」
口をゆすぎ、シンク内を綺麗にしながら母さんに話しかける。
「ええ。ここに住むわ。不便とかいうけど、ここより不便な所はあるのよ?」
「ここより不便な所って、もうホームレスとかそんなところじゃん。」
「とりあえず、もう0時回ってるから、早く寝なさい。」
母さんはダンボールから取り出した掛け時計を見せながら急かす。引越しとかで疲れた自分は言われた通り眠ることにした。
「ん、分かった…おやすみ。」
母さんにおやすみの挨拶をすれば階段を上がり畳が敷かれた自室に入る。
まだダンボールが部屋の隅に集められていて、前の部屋より少しだけ狭い。それにまだ言うかと思われるかもだけど不便で退屈そうで…この場所で生きる人は凄いと思ってしまう。まぁ生きてる人がいるから村になるんだけど。
そう愚痴を漏らしながらすっと一日目の眠りについた。
母さん、暫く出番無いです。(°言°)
次には一人目の女の子出してみますか。