努力が報われすぎた私の話をします?
思いついた妄s((ゲフンゲフン...ネタから文章力の欠けらも無いクセに勢いで書いてしまった初投稿&完全ご都合主義物語
まぁよくあるテンプレものですよね(遠い目)
どんなものでも許せる方向けです()
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私、西川望乃は小学生の時に「デブだから」と言う理由でいじめにあっていた。まぁ、デブ以外にも私の強気だった性格がいじめっ子を更に腹立たせていたのは間違いないだろう。
そして、そのいじめは中学校を卒業するまで続いた。
もういじめは嫌だと思った私は中学の人が絶対いないであろう地元から遠い高校に入学した。しかし、トラウマがまだ残っていたのか、無意識に人との関わりを制限するようになった。元々お喋りだった口は閉ざし、だんだんと内気な性格となっていった。
そのおかげか、高校ではいじめもなく、比較的平和に過ごせていた。部活にも入り、それなりに楽しめていた。
でも、私の最重要課題である「デブ」がどうしても小さな陰口となって私にじわじわと切り傷を付けた。
だから私は決心した。大学に入学するまでに痩せてやる!と。
私は必死に努力した。ジムに通ったり、食事制限をしてみたり...自分の出来うる限りのことをやった。
そして今まで、興味のなかった化粧にも手を出してみた。
「可愛くなりたい」と言う理由ではなく、化粧と言う「仮面」を被ることによって、過去の自分を隠すことが出来るのではないかと考えたのだ。
かと言って、劇的に変わるような化粧はしなかった。過去の自分を戒めとして面影は残しておいた。まぁ俗に言う「ナチュラルメイク」と言うものである。
そして私は遂に高校デビューならぬ、大学デビューを果たしたのだ。
「みのっち〜!!一緒に学食行こ!」
「いいよ、一緒に行こっか、夏奈ちゃん。」
この元気の良い子は佐々木夏奈ちゃん。入学式の時に隣の席で、私に話しかけてくれてからずっと仲良くしてくれている子。
性格もとても良くて、容姿も可愛いから男女共に大学内でも人気の存在だ。
「望乃ちゃん、今日は私と講義が別だったけど大丈夫だった?」
「心配してくれてありがとね、優莉ちゃん。でも私なんかに話しかける人なんかいないから大丈夫だよ?」
私のことをいつも気にかけてくれる、お姉さんみたいなこの子は花澤優莉ちゃん。優莉ちゃんも綺麗だから何気に人気がある。
「みのっちは可愛いんやで気を付けな、ゼッタイ変な虫つくわ!まぁそんな事になる前にうちらがそんなの追い払ったるでな!」
「ふふっ、そんな事ないから。でも、もしもの時は頼りにするね、零ちゃん。」
ニッシーと笑う関西弁のこの子は間宮零ちゃん。小さい頃から空手をやっているせいか、男勝りな性格で、とても頼れる存在。猫目で、すこしきつい顔だけどモデルみたいにスラッとしていて美人さんだ。
いつもこの3人の友達が一緒にいてくれるお陰で、大学では楽しいキャンパスライフを送れている。
「みのっち!聞いてよ!前に私が好きだって話した先輩いたでしょ?実はその人とご飯することになったの!!」
「そうなの?おめでとう!良かったね、ずっと行きたいって言ってたもんね。」
その先輩とは一つ上の瀬尾翼先輩と言う人で、最近夏奈ちゃんの好きな人らしい。
「でもね...すごい言いにくいんだけど、皆も来ること条件で出されちゃったんだよね...来てくれるかな?みのっちがこういうの苦手って知ってるんだけど...」
「うちはええけど、合コンみたいになりそうな感じやなー」
「みのっちが嫌なら断るつもりなんだけど...どうかな?」
「私は夏奈ちゃんためなら行くよ。端っこにいるから気にしないでね?」
異性と話すことがいじめにあった時から苦手な私にとって合コンなんて参加したくないものだが友達の恋を応援するためなら、とそのお誘いを受けた。
「ありがとう〜!!じゃあ先輩に連絡しておくね!」
そんなこんなで突然合コンすることになってしまったが、この合コンが私を掻き乱すことになるとは、この時の私は全く想像もしていなかった。
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『かんぱーい!!!』
こうして男女4人の合コンが始まった。でも、私はお酒が飲めないから1人だけお茶なんだけど。
相手の男の人たちは夏奈ちゃんの好きな先輩とその友達のようだ。そしてイケメン揃い。解せぬ。
「先輩!今日は本当にありがとうございますっ!」
「どういたしまして、夏奈ちゃん。せっかくだから俺の友達も紹介しておきたくて、こんな風にしてもらったけど、迷惑だったよね、ごめん。」
「いえいえ!全然大丈夫ですから!気にしないで下さいっ!」
迷惑と思うならやめれば良かったのに。と心の中で毒を吐く一方で、夏奈ちゃん可愛いなぁと、自分が参加していることを忘れて癒されていた。
「じゃあ、まず俺の友達から紹介するね。右から黒須優太、藤堂修平、俺、千葉翔だよ。3人とも仲良くしてあげてね。あ、ちなみに翔だけは夏奈ちゃんたちと同い年だよ。」
黒須優太先輩。大学内事情に疎い私でも知ってる、大学一イケメンとまで言われている人だ。私の前に座っているから距離が近く、更にイケメンに見える。
その人以降の人の名前は聞き流していたが最後の人だけ名前を聞いたことがあった。いや、忘れることはない名前。
「...っ」
「望乃ちゃん?どうかした?」
「...ううん、大丈夫。何でもないよ。」
優莉ちゃんにはそう言ったものの、私は内心、焦りと恐怖を感じていた。なぜなら、その最後に紹介された千葉翔は、私と小学生の時に同じクラスで、私の数少ない味方 "だった" 人なのだ。しかし、1度笑われたことがあった。私は裏切られたのだ。外見が私同様、だいぶ変わっていて見た目では全く気付かなかった。相手も私の事は気付いていない様子だ。事前に参加する人の名前を聞くべきだったな、と後悔するがもう遅い。
「そう?ならいいけど...何かあったら言うんだよ?」
「うん、ありがとね。」
「では、私の友達も紹介しちゃいますね。右から西川望乃、花澤優莉、私、間宮零です。いつもこの4人でいます。私の自慢の友達なんですよ!」
私の名前が呼ばれた瞬間、私の方を見てとてもびっくりしていた。やはり随分変わった今の外見では、私だと気付かなかったようだ。なにも言ってくれるなよと心の中で願っていた...が
「西川...望乃...?」
何も言わないはずもなく、ボソッと私の名前を言った。しかもその呟きが瀬尾翼先輩に聞こえてしまったのだ。
「ん?翔って望乃ちゃんと知り合いなの?でも顔見ても気付いていなかったよね。」
「あ、いや、えっと...」
千葉翔はなんと答えたらいいのか分からないのか、気まずいのか、はたまた両方なのか、目を泳がせながらそう言葉を濁した。
しかし、私の方を見たかと思うと、確認するかのような視線で突然、爆弾を投下したのだ。
「西川望乃って "あの” 西川望乃...なのか?」
「っ!?」
なんでそんな意味深な事言うの!?と心の中でとても焦ってしまったから咄嗟に言葉が出なかった。
「ねぇ、 "あの" ってどう言う意味?」
そしてその言葉に反応した藤堂修平先輩が、すかさず千葉翔に聞き返した。これはいけないと思って私は口を開こうとしたが1歩遅く...
「えっと、西川望乃とは小学生の時に同じクラスだったんっス。その時、コイツは「バンッ!!」」
私は何としてもその先を言わせまいと、思わずテーブルに手を勢い良くつき、立ち上がってしまった。我に返って周りを見ると、皆の視線が全て私に向けられていて、とても恥ずかしくなった。
「あっ...えっと、その...私、用事を思い出してしまったので今日はこれで失礼します。せっかく誘っていただいたのに何も話せず申し訳ありません。お金はこれで大丈夫ですよね。では、私のことは気にせず、皆さんは楽しんで下さいね。」
恥ずかしさを隠すためにすこし早口で帰ることを皆に伝え、逃げるように私はお店を出た。
お店を出て何の目的もなしに歩いていたが、優莉ちゃん達に何も言わずに出てきてしまったとすこし後悔した。優しい子たちだから今頃心配してるであろう。申し訳ないことをしたと思い、連絡を入れておこうとスマホを操作していたら、突然肩を触られた。
私は恐怖を感じ、知らない人なら悲鳴を上げてやろうと後ろを振り返って相手の顔を見た瞬間、違う驚きで私は固まってしまった。
その相手とは、まさかの黒須優太先輩だったのだ。
「く、黒須優太先輩...?えっと、なんでここにいるんですか?」
「いや、女の子1人をこんな夜遅くに帰らせる訳にはいかないからな。...駅まで送る。」
「わざわざすいません...楽しい食事の雰囲気を壊した上に先輩に迷惑かけちゃって、ありがとうございます。」
「気にするな。...逆に送らなかったらアイツらに殺される(ボソ」
「?」
後半の方は聞こえなかったが、それよりも思っていたより黒須優太先輩はクールで優しい人のようだ。イケメンだからどうせ偉そうなんだろうと思っていたが良い人そうで、すこし安心した。
「それより、その黒須優太先輩ってやめないか?せめて名前だけにしてくれ。」
「あ、分かりました。では優太先輩って呼ばせてもらいますね。私の事は好きなように呼んで下さい。」
「じゃあ、望乃と呼ばせてもらおう。...実は望乃のすこし話をしたかったのだが、構わないか?」
「お話...ですか?では、どこかお店入りませんか?先輩もご飯食べ損なってますし、ちょうどいいと思うんですが。」
「そうだな。オススメの、サンドイッチがある喫茶店が近くにあるのだが、そこでも構わないか?」
「あ、はい。そこで大丈夫です。」
「じゃあこっちだ。」
そう言って優太先輩は何気なく私の手を取り、歩き出した。
「あのっ!手...!」
「あぁ、今から行くところはすこし人混みを通るだからな。迷われたら困るからだが...やはり今さっきあったばかりの俺とは嫌か...?」
「あ、いえ、嫌とか、そういうことではないんですけど...」
そうなのだ。普段、男の人に触られると感じる不快感が不思議とこの先輩には感じなくて振り払うことが出来なかった。それ以上にクールなはずの先輩が時折見せる、この捨てられた子犬みたいな目を見捨てることが出来ず、強く断ることが出来ないのだ。これがギャップというものなのか、と先輩に手を引かれながら考えていた。
「着いたぞ。」
人にもまれながら歩くこと数十分。どうやら目的地の喫茶店に着いたようだ。先輩は慣れたようにお店に入り、手を繋がれている私も続けて入った。
外装も内装もレトロでとても落ち着きがあり、私の好みど真ん中のお店である。私はキョロキョロしながら今度、今日のお詫びも兼ねて夏奈ちゃんたちも連れてくることを決めた。
そんな事を考えている間に席へ─席と言うより部屋と言った方が正しいかもしれない小席─案内されていた。
「ぼーっとしていたが疲れてしまったか?連れ回してすまない。」
「い、いえ!とても雰囲気の良いお店で、今度夏奈ちゃんたちと一緒に来ようかなと考えていたんです。」
「そうか、それなら良かった。ここは俺の行きつけなんだ。穏やかな時間がここには流れていて、とてもリラックス出来るんだ。」
そう言った先輩はふわっと微笑んだ。笑ったと言うより微笑んだと言った方が正しいほど、とても綺麗な笑顔で、思わず見とれてしまった。微笑んだ先輩と目が合って、恥ずかしくなった私は誤魔化すように話を始めた。
「優太先輩。それで話って何ですか?」
「あぁ、その事なんだが...千葉翔とはどう言う関係だ?俺は千葉翔をよく知らないのだが、アイツが望乃の話をしようとした時、とても怯えているように見えたんだ。もちろん、話したくないならそれでいいんだが、すこし気になってしまったんだ。」
まさか千葉翔のことについて聞いてくるとは思わず、私は一瞬固まってしまった。もう10年近く前のことなのに未だ引きずっている私もどうかと思うがあの時は本当にショックを受けたのだ。
先輩にいじめのことを話す気にはなれないので要点だけ話すことにした。
「実は、千葉翔とは小学生の時、友達だったんですけど、裏切られたことがあって...すこしトラウマになっているだけなんです。そんなに大袈裟な事じゃないんですけど、突然だったので自分で思っているよりも動揺しちゃったみたいです。」
「そうだったのか...しかし、予想外だな。まさか俺に話してくれるとは思わなかった。この話は望乃の友達にも話してないんだろ?」
「あっ...」
そう言えばこのことは夏奈ちゃんたちにも話していないことだ。さっき会ったばかりの人、しかも男の人に普段だったら絶対に話さないだろう。なのに優太先輩には話してしまった。いや、こぼれてしまったと言った方が正しい気がする。
「たぶん、優太先輩になら話してもいいと無意識に思ったんだと思います。先輩はただ私のことが心配なだけってことが伝わってきたので話ちゃったのかもしれません。...ふふっ、おかしいですね。先輩とは今さっきあったばかりで、そんな事分かるはずもないのに。」
自分で言っておいておかしくなった私は思わず笑ってしまった。そう言えばこうやって男の人の前で心のから笑うのも先輩が初めてかもと頭の隅で思った。
「望乃は...」
「...ふふっ...はい?」
「そうやって笑っていた方が可愛い。望乃が笑うと俺は嬉しくなる。せめて俺の前では表情を隠さず、表に出して欲しい。」
そう言った先輩はおもむろに手を伸ばし、私の頭を優しく撫でた。私は初めてそんな事をされ、どうしていいか分からず、固まった。そしてそんな私に追い討ちをかけるように先輩は信じられない事をいった。
「俺は女嫌いだったが、この顔のせいか沢山寄ってきてな、ハッキリ言ってあのけばけばしい笑顔はうんざりしていたんだ。でも望乃、お前だけは違った。望乃は滅多に人前で感情を出さないだろ?でもある日、偶然望乃の笑顔を見たんだ。望乃は信じられないかもしれないけど俺はその時、初めて人を好きになった。ましてや一目惚れなんて、ドラマだけだと思っていたのに。まさか自分がするとは思わなかった。でも望乃を見つける度に、またあの笑顔を見てみたいと思っている自分がいて、本当に俺は望乃が好きなんだって思ったんだ。出来れば望乃が俺の彼女になってくれればいいと思っているが、まだ望乃は俺の事、あまり知らないからな。ゆっくりとオトすことにする。」
突然の先輩からの告白に私はもう頭がついていけなかった。先輩ってこんなに甘いこという人だったのかと軽く衝撃を受けていたが、それ以上にこんなにストレートな言葉を言われたことがなかったから、私は顔を真っ赤にして俯いた。
先輩はそんな私を見て、また優しく頭を撫でた。そしてすこし申し訳なさそうに、こう言った。
「すまない、千葉翔とそう言う関係じゃないってことが分かって安心したのか、色々と詰め込んでしまった。望乃は困ると思うが俺は気長に待っているから、ゆっくりと考えて欲しい。まぁ、俺が望乃をオトそうとするのは許してくれ。それが嫌だったら避けてくれて構わない。」
「は、はいぃぃ...」
「ふっ...もう遅いし帰るか。送ってやるから、行くぞ。」
そう言って、また私の手を取った先輩は、私の最寄り駅まで送ってくれた。
返事はゆっくりと考えてと言われたが男の人が苦手な私がここまで無意識に気を許していることが何よりの返事で、家に帰った後も先輩の事ばかり考えてしまう私は、もうオトされていると言うことなのでは...?と思って、また赤面したりするのはお分かりだろう。
そして気づけば先輩と付き合っていて、いつの間にか大学内公認のカップルになっていたことを知るのは数年後の話
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最後をどう終わらせるか無計画でやりましたすいません(土下座)
主人公ちゃんは静かに人気な存在なんです。天使です。可愛いは正義(意味不明)