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世界は不思議に満ちている  作者: FRIDAY
魔法使い
27/141

にじゅうなな。

 

 

女性は、ベッドの上で安らかな寝息を立てている。

早見、姫森、裁縫の三人で座卓を囲む。


「――で、だ」


 おもむろに、早見が口火を切った。


「説明してもらおうか。どういうことなんだ?」

「どういうことって?」

「全部が全部、だ。そこに寝てるその人が小説家なんだ、とか。発想力がどうとか言ってたよな?」


 言われて、ふむ、と裁縫はやや考え込んだ。


「そういうところか……そうなると、もっと根本的なことから話さないといけないかもね」

「根本的なこと?」

「そうとも」


 無表情に、裁縫は頷いた。


「――科学世界の限界、の話さ」

「あ?」

「限界?」


 早見と姫森はそろって疑問したのに対して、裁縫は淡々と話し始めた。



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