バッドモーニング
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(いいわね渚は)
(あんな可愛い親戚いるなら紹介して欲しかったわ)
(でも・・・ホントに親戚なのかしら)
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「ん、あ~・・・」
寝たのに疲れが取れてない。
精神的疲労はそう簡単には取れねえよな。
身体的にも寝疲れてるが。
昨日の夜に話した結果、俺はソファで、コノハは部屋の布団で寝ることになった。
「ん~・・・」
お陰で体が痛い。
ソファって思ったより寝心地悪いらしい。
「まだ大学には間に合うか」
取り敢えず朝飯作ろう。
・・・コノハの分も作ってやるべきなのかね?
「聞けばいいか」
そもそも魔東京(仮)と食文化は同じなんだろうか。
人肉とかじゃ、ないよな?
食人なんてそうある文化じゃねえけど、なんせ『魔』東京だし・・・。
まあ、ポジティブに行こう。
「コノハ」
コンコン
「・・・・・・」
まだ寝てんのか?
それにしても自分の部屋にノックするのって変な気分だ。
勝手に入るとなにかと危険そうだし仕方ないが。
なにが危険って?お察し下さい。
「コノハー」
「・・・・・・」
寝てるな。
まあ寝てるところを無理やり起こすのも悪いし、先に飯作るか。
普通に米とかで大丈夫だろ。
「よし、っと」
米と玉子焼きだけでいいか。
侘しい朝食だが、腹が膨れたら結果オーライさ。
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「完成~パチパチパチパチ」
・・・・・・
パチパチとか言ってても虚しくなるだけだ。
今日で口拍手は封印しよう。
「さて」
起こしに行くか。
冷めた飯ほどマズいモンも無いからな。
再びマイルームへカムバック。
「起きてるかー?」
「・・・・・・」
起きてねえのかよっ。
しかし、自分の部屋に入らん事には大学にも行けん。
服とか全部部屋のクローゼットの中に入れてるし。
「・・・入っちゃいますか」
なにこの背徳感というか、罪悪感?
自分の部屋に入るだけで精神削ることになるとは。
「入りますね~・・・っと」
カチャ
「スゥ・・・スゥ・・・」
気持ちよく寝てらっしゃる。
「見てくれはホント可愛いよな・・・はっ?」
待て、落ち着け俺。
完全に無意識で可愛いとか言っちゃったよ。
思わず自分で自分に聞き返したわ。
「コノハさーん?」
「スゥ・・・」
まさかゆすり起こす訳にもいかない・・・って、玄関の前ではそうしてたっけ。
それこそ今更、なのか?
待て待て、落ち着け俺。
思考が単なる変態じゃねえか。
気にする方が変だ。
さっさと起こそう。
「おい」
ユサユサ
「ん・・・ぅ」
「起きたか?」
「ああ・・・」
半眼状態だが目は覚めたように見える。
「・・・レイか?」
「俺以外に誰がいるよ」
寝ぼけてはいるらしい。
戦乱とか起きてる世界(仮)に生きてた癖に随分と呑気なお姫様だ。
「飯作ってやったから起きろ。一緒に食うぞ」
「一緒に?」
たまに変なこと聞くなコイツ。
「別々で食うのも変だろ」
「・・・そうだな、すぐいく」
なんで嬉しそうなんだ?
・・まあいっか。
ちゃっちゃと飯食って大学に行く用意しねえと。
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