デート準備
10代の女の子がデートにいく前日みたいに用意中ナウ!
部屋中鎧が転がっていて、あーでもない、こーでもないと身に付けては外し、鏡の前でポーズをとって、こっちはもう必死なのだ!!
マジでタイニーティーンエイジマインド。鎧専門店があったら5時間は入り浸っちゃう。
人間っていうのは人の価値を着ている服で判断するらしいんよ。いや、フリー○ンの師匠からの受け売りだけど、でも全くその通りで、鏡の中にいる私は、悪をぶっ倒す騎士であった。ドラゴンを打ち倒して姫を助ける騎士だった。しかも12ゲージのセミオートショットガンつき。止められるもんなら止めてみろよという気分になってくる。勿論、銃は玩具だが、見た人がどう感じるかっていうのが大切で、私はめちゃくちゃでかくて、恐らくパニックが起きるんじゃないかと思った。
いいじゃないか。
だって、ルール上に『本物と見間違う鎧を着てはいけない』何て書いてないんだからな!
私はサバゲーもやるので、勿論、銃口管理も知っているし、指トリガーもしない。
なんか、本気で悪者を取り押さえたくなる。これが怖いのだ。同じ格好をしたとしてもゲームの主人公じゃないし、魔法使いでも悪の大魔王でもない。
分かってんねんそんなことは!!分かってて夢を見ようとしてるんじゃねぇか!なあ!そのあんたが守りたいリアルの人生は楽しいのかよ!
と、内なる中学二年生は申しているので、鎧を磨いちゃう。
大人だって楽しんで良いと思うよ。人生の残り時間は何時だって少ない。好きなことしようよ。後悔しちゃうよ。君も鎧はどうだい?子供の頃に叶えたかった夢はないのか?
鎧をかっこ良くするポイントは、わざとちょっぴり錆を残すことだ。
戦場では血と汗で錆びるはずで、その体に刻まれた傷こそが勲章。
君はどんな格好が好き?
私は、鎧が好きなんだ。
明日デートだよ~!!緊張しちゃうよ~!!
ようつべにゴシックなアーマーを着て、騎馬隊を組み、突撃する動画を見つける。海外にもいるのだ。こういうやつが。
全部フルオーダーメイド。いかすぜー!




