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鬼の正体

 鬼と聞いてどんなものを想像するでしょうか。


 私の場合は、まっかっかの筋肉ムキムキで角の生えた恐ろしい姿を連想するのですが、昔は鬼とは別の意味を持つ言葉だったとのことです。


 テレビで見て感激した話なのですが、五感で感じられる最も大きいものを力と昔の人は定義しました。その力が強いものを鬼と呼んでいたとのことです。


 どこにも化け物じみた描写もなく、ただ、力の強い者を鬼、と表現していたのです。


 当然、その相手は積極的に害を与えてくる相手ではありませんから、信仰の対象となっていたとのことです。


 やばいのです。もしかしたら、その対象は人だったのではないか、と思うのです。


 かつて日本は鎖国をしていましたから、外国人を見たことがなかったのです。背の高く、目や髪や、膚の色が違う人間を見て、昔の日本人は鬼だと表現しました。


 さらに面白いことに、かつて鉄を加工する技術は秘匿され、多くの職人が山に籠っていました。彼らの特徴は、片方の目がつぶれていて、恐ろしく体の大きな鬼であったと表現されます。各地に残ったこの伝承は妖怪となって現代にも残っています。


 しかも、この鬼の信仰があった地域の祠は山の中にあります。


 もしかしてそれって鍛冶職人だったんじゃねぇの?という話です。


 その山には鬼の掘ったと言い伝えられる石仏や、まっぷたつに割れた岩、鬼がかけた橋などとても興味深い物が残っているのです。


 石を加工するには、石よりも強靭な鋼が必要。それを作ったのはいったい誰だったのでしょうか?


 それを鬼と呼んだ人々が未だにその伝承を守っている。


 こういうの研究したら面白いんだろうなぁと思います。


 それで物凄く面白いので自分の鎧に取り入れようと考え中なのでした。


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