歩く要塞
お久しぶりになってしまいましたが、自分で読みたいので続きを書きます。
先月、海外の観光客にバカにされまして、「お前の鎧は銃弾をはじくか?」とニヤニヤしながら言われたのです。黙っているわけにはいかないのですよ。黙っているわけには。
私も日本人らしく、外国人にバカにされるのがもう、どうしようもなく嫌なのだった。私がバカにされると言うことは、日本人全体がバカにされているような気になるのです。あのニヤニヤとしたなめっぽい笑顔で言われると、毛を逆撫でされているような気分になるのだった。
(我が家の猫にそれをするとブチギレる)
確かに、戦国時代の鎧には防弾性能が殆どなく、ことさら進化した銃弾の威力の前には紙きれ同然なのだった。
それもそのはずで、そもそも設計した時代が違うのだ。あの時代に機関銃はなかったし、りゅう弾砲もなかった。正しく誉れ高い武器と言えば、刀と槍の時代である。
飛び道具は臆病者の道具とされ、戦場では得られる褒美に限りがあったのだ。
かつて行われた一騎討ちは、鼻で笑われるようになり、合戦は戦争となり、戦争は、まるで工場のように死人を産み出す世界になった。
その時代の武器にかかってこいと言われているのだった。
幸いにも私は、設計者である。依頼者からできるはずのない夢を語られるのは慣れており、時にはそれを現実にするのが仕事である。
で作った。へへへへ。こういうことができるいい時代となったわけだ。
普通、現代の兵士は一枚しか鎧を着ていないのだけれど、私のは2重になっている。
もちろんこれは、自己鍛造弾の直撃に耐え、着用者の命を守るために設計した。小銃弾ももちろん問題なく、事実上の歩く要塞である。
さあ、遊ぼうじゃないか。抜けるものなら抜いてみてくれ。
みんなが銃を構えるなか、私は日本刀を担ぐ。
白兵戦なら日本人はピカ一なのである。
材料を揃えるのが誠に大変だった。
その道に走ったのはシンカメンライダーを見たのも原因だろう。しかしこれでも西洋甲冑よりも軽いのだった。




