表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/96

装備重量が足りません

 悲報;;装備重量が足りません。



 まことに残念ながら、ただ今の筆者のレベル、能力割り振りでは、西洋甲冑を着用できません。着ることはできますが、その足の遅さはドン亀。剣を振る事さえままならず、立っているのがやっとです。甲冑は地面に座ることさえ許されません。足が90度以上曲がらないため、座ったら立ち上がれなくなります。必然的にずっと立っています。


 二時間で音をあげました。


 レベル上げが必要です。


 もうね、颯爽と、恥ずかしげもなく日本鎧に戻ったね。


 業界用語でいう所の重ロリ。自分の能力にあっていない武具を着た結果、運べる最大重量を超え、敵の攻撃も避けられない鈍重の的。まるで案山子です。なんと言っていいのか、恥ずかしいやら悔しいやら……。なので明日は影虎が行く。人力車が来るみたいだし丁度いいね。悔しいね。


 人生こんなもんよ。でも私は悔しいから諦めない。幸いなことに、私の生きている人生という物は、レベル上げができる。最初は日本鎧でさえ動くのがやっとだった。それが刀まで振れるようになったのは、自前の成長力によるものである。

 今日の体験で、なぜ、かつての武士が西洋甲冑を手に入れていながら、それをそのまま着なかったのか分かった。当時の日本人は全身甲冑を着れなかったのだ。身長が南蛮人とはまるで違うし、筋肉量も全く違う。武士に甲冑はあまりにも重すぎた。


 全く動けないので、どういうことか調べてみた所、騎士は日頃より鍛錬を行う事が最も大切だったとのこと。挿絵付きで子供でも分かるように書かれた本には、甲冑を着た騎士が棒を投げたり、砲丸投げをする姿があった。見た目はおかしいし、人の顔の描写が現代と違うのもあって一見価値のなさそうなそのページは、私にとって物凄い衝撃だった。


 毎日これを着てトレーニングしてたんだ。動けるように、体が鈍らないように。


 頭がおかしいことに、甲冑は片足だけで8キロある。手は4キロ、頭は6キロだ。足一本分より機関銃の方が軽いのだった。いったい誰がこれ着て戦えるんですか? 私は本日実施した歩行テストで現実を突きつけられていた。足の爪から血が噴き出し、サウナにでも入ったかのようにふつふつと汗が沸き出て全身を濡らしたのだった。レベルが足りない。


 はい、レベル上げをします。ゲームと違って現実では敵を倒さないで済むのがいい所だ。幸いにも家には庭があるので、しばらく甲冑を着て遊ぶ必要がありそう。なーに、狂犬どもと戯れていれば、嫌でも体力は付くだろうて。


 マジでこれでどう戦っていたんだ。ヘルメットを脱ごうと腕をあげただけで首が締まる仕様なんだが? 多分、私はレベルが足りないから最適な使用方法が分かっていないのだ。ううう。これには説明書などない。全て自分で工夫していかねばならない。


 でもそういうの大好き。かつての人と同じ道を今から一歩ずつ歩んで行こうと思う。


 甲冑を身につけられたその先に輝かしい世界が広がっていることを願って。2022年11月12日

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] アーマードコアで言うところの【重量過多】 他のゲームでも、装備出来ても体力ゲージが低下とかよくあった。 ……界王星で修行する孫悟空の様に、紀州犬くん相手にボールを投げ続けましょう。 慣…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ