甲冑を見て着て感じた事
甲冑届いた!!!
ご報告ですね。職人が頑張ってくれまして、なんと20日も早く届けてくれました!わーい!チップでもあげたい気分だった。頼んでないのに、鎖帷子と盾をサービスしてつけてくれた。鎖帷子は本物だし、盾は上半身を十分守れるサイズがあった。これらに関しては全くお金払っていない。全部サービスである。どうかしてるぜ!!多分儲けは無かったんじゃないだろうか……。
今回製造を頼むにあたって要求したのはたった一言、ちゃんと戦闘で使える物をと言う事だった。
来たものは、日本鎧の倍はあろうかというデカ物で、何もかもが重い!!なんじゃこりゃ!!死ぬ気がしない!!!
めちゃくちゃ重いのだった。鎧を着た自分の膝を思いっきり殴っても何にも感じない。
「ええ……!?」
がちですやん。しかも凹まない。
おいおい、イタリアにはまだ職人が生き残っているじゃないか。それを思うと日本の職人が哀れで泣けてくる。鎧職人に限らず、日本の職人の給料は低いのだった。手に職を付けるまで金がかかるし、食っていけるのは一握り。悔しいが、技術の伝承はイタリアの方が上だった。
もうこの甲冑を破壊できるビジョンがないもの。だって無敵だもの。これがあったら体高5メートルはある狼の化け物と戦おうという気分にもなる。ドラゴンにだって立ち向かう勇気をくれる。誰かの盾になって何百もの矢を受けてなお立っていられる。これを2時間かけて着た私は、歩く戦車になった。日本の鎧で弱点とされる部分が一切甲冑には無いのだった。
勿論、弱点を塞いだ皺寄せは、可動域の狭さというハンデとなって帰ってきていた。腕は90度以上曲がらないし、手は不器用で剣を振り回せるのか謎である。しかも全部オイル塗れだった。
どういうことかというと、甲冑は塗装を一切されていない高炭素鋼で出来ていた。そのため錆に弱い。もう最高。あの時代、最先端、ありとあらゆる技術を結集して作成できた最高峰の武具そのままじゃないですか。無駄な物は何もない。いいじゃないか!
そんでもってめちゃくちゃカッコいいのね。自分が設計したものをこういうのは恥ずかしいが、めちゃくちゃカッコいい。
上半身のデカさが半端じゃない。殴られたら死にそうである。
ううう。外で着たい。見せびらかしたい。撤退的に作ってもらった甲冑は、私の体に寸分たがわずぴったりと吸い付くように着れるのだった。まるで皮膚の上にもう一枚皮膚を着ているみたいに。
これを読んで自分も買おうと考える方もいるかもしれないが、一寸待って欲しい。日本の鎧と違い、甲冑は一点物の側面が強い。体のほぼ全てを鉄板で覆うために関節の位置が少しでも狂うと全く歩けなくなる。だから買うならば試着をしてからをお勧めする。それか自分用に設計するのだ!
これはお姫様に履かせる世界に一つだけのガラスの靴なのだ。一点もの。他のだれも着ることができない。世界にたったこれ一つだけだ。
着てみて分かる。この甲冑という物は脱ぐことが全く考えられていない。脱ぐときは死ぬとき。そんな強い意思を感じる物だった。




