キャトルミューティレーションボーイ
タイトルを見て不快だと思った方には申し訳ないです。
完全に自己満小説ですので許してください…。
とある昼下がり、僕はぼんやりと空をうち眺めていた。
その日はとても天気がいい日で、暖かい太陽の光が僕を照らしていたのを覚えている。
そんな中、僕はぼんやり河岸に寝そべり果てもなく続く空を見ながら、平和についてだとか、自分の将来についてや、気になるあの子の今日の下着についてなど喫緊の課題について頭を捻らせていた。
「今日は、白と水色の縞々に違いない!」そう結論づけた時には、もう日は暮れ、人通りはまばらになりすっかり暗くなってしまっていた。
時間を無駄に過ごしてしまったという焦燥感に駆られた僕は、急いで立ち上がり、帰路を急いだ。
僕の家の周りには街頭が少なく、いつもはひっそりとした雰囲気なのだが、今日はやたらと眩しかった。新しく街頭が設置されたのだろうかと上を見上げるとそこにはUFO が僕に向かってアブラカタブラな光を照射していた。
そしてそのまま僕は発狂する間もなくUFO に吸い込まれて行ったのだった。
目を開けると目の前にはまあ、当然のことだが宇宙人がいた。
ただし、その宇宙人は僕らが想像しているエイリアンエイリアンしているエイリアンではなくエイリアン々していないエイリアンだった。エイリアン(以下略)していないとはどういうことかと聞かれればキリンと醤油を足して気になるあの子が今日履いているであろう白と水色の縞々パンツを掛けて2で割ったような容姿だった。
それもそうだ、僕らが普段見かける宇宙人というのは、捏造された記号でしかなく偏見と想像力の塊にすぎないのだから。(僕の語彙力の低さも否めない)でも今、目の前にいる宇宙人は、指と指を合わせて仲良くなれそうなそれよりも愛着が湧きにくい容姿であるのは明らかだった。
晩御飯にされるのか、寄生されるのか、拷問にかけられるのかという不安が僕の中に渦巻いたがその予想はことごとく当たってしまった。
僕は今まで見たこともないような絶品料理を食わされ、寄生されものすごく興味深い宇宙に関する知識を埋め込まれ、わたあめのようなふわふわソファに座らされ話を聞き出そうとしてきた。
接していくうちにこの宇宙人はものすごく人間に好意的で、興味を持っているということがわかった。
僕もすっかり彼のことが気に入り色々なことを教えてあげた。
将棋について教えたところで、宇宙人(武という名前を付けた)からお願いをされてしまった。
その内容というのは、人間と仲良くしたい。対等な地位が欲しいということだった。
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一時間後、武にお礼だともらった小包を持った僕は暗い空を眺めていた。
僕が、武に対して出した答えたのはNOだった。
それもそうだ。ほんの僅かな違いをアイデンティティを許容できず差別し、殺し合いまで行う人間と宇宙人が渡り合うのは不可能だ。
人類がもっと自分と違う人間に対して初めから拒絶するのではなく、まずは知ってみようとすれば世界はもっと明るくなるのに。
きっとその差は僅かなはず。
いつかまた武とまた会える日を願って僕も少し変わろうと思ったのだった。
ちなみに、小包の中には金色に光る女の子用のパンツが入っていました。武とは、下着の趣味に関して打ち解け合えないかもしれません。
この話が面白いと思っていただけた方は、「ノーパンが教えてくれたこと」と言う小説もあげてますので、ぜひ。
世界はきっと明るいはず!