11.陽だまりの丘と祈り
学校が何とか終わって、普通に家に帰ろうとした。
そしたら、話しかけられた。
「明良ちゃん!部活いこ!」
「・・・え?」
てっきり部活をやってるとは思わなかった。運動とかほとんどやってなかったし(3年前くらいの記憶)、普通に陰キャ系女子だと思ったから、帰宅部とかだと思った。
「ごめん・・・ちょっとしばらく休む・・・」
「今日大丈夫なの?活動も休むしさ・・・もしかして病気とか?」
「いや違うけどさ・・・疲れた」
そういって、自転車置き場に向かった。家に帰る・・・訳ではない。陽だまりの丘に行くことにした。
「はぁ・・・疲れた」
一日中、明良として過ごすのはかなりつらかった。
幼なじみと言っても、最近は会ってすらいなかったし、よく分からなかったけど、結構友達とか多かったんだなって思った。
「大丈夫ですか、明良さん」
「うん、大丈夫、多分だけど。でも明良ってこんな生活だったの?」
「はい!でも大丈夫ですよ!私もいますし!」
とりあえず、この前のように、祈りながら戻った。明良としては初めてなのかなとは思ったけど。
「ただいま・・・」
「姉ちゃん遅いって!今日夜ご飯の当番じゃないの!?」
「あ、ごめん・・・」
そういって、とりあえず荷物を部屋に置いてリビングに向かった。




