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メンバー
しかし、メンバーは冷やかだった。彼らはプロを目指してなく私に付き合わされてるだけ、と言った感があった。
「練習不足じゃないか、練習すればもっとうまくプレイできるはずだ」と叱咤激励したため
今から思えば申し訳なかった。
私はメンバーに不満をぶちまけていたからだ。
私は暴君のようなリーダーだった。
人間的に若く自分本位で未熟だった。
メンバーの意見を取り入れる事は、殆ど無かった。
メンバーは当然の如く、練習せずスタジオに入って私に付き合うだけ、という感じになってしまった。
それでも私は独りよがりを改めなかった。
最悪のムードを感じつつメンバーとはスタジオで音合わせを繰返していた。