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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

カーテン

作者: (空白)

自分を探した中三の春の思い出です。

 バタン。やる気なくドアを閉める。僕の部屋は二階にある。僕の部屋には窓が二つある。どちらも外に出ることができる。どちらも、同じ大きさの窓。どちらにも同じカーテンがついている。同じ色で同じ模様が施されているカーテン。特に高いというわけでもない。いたって普通のカーテンだ。だが、部屋の両端についているそのカーテンと窓には、決定的な違いがある。俗にいう、ダイヤモンドと石炭のようなものだ。元素は同じ二つの鉱物、見た目が違うだけでダイヤモンドが肯定され、石炭は否定される。カーテンも同じようだった。片方のカーテンを開くと、大きい町が見えてくる。大きい、確かに大きい。社会的に小さい自分が飲み込まれてしまいそうだった。怖かった、ただカーテンを開く。それだけが怖かった。社会の大きさと、絶望感に怯えた。でも、もう一つのカーテンは違った。開いた瞬間に鮮やかで、きれいな緑色が自分を襲う。そう、静かな森である。確かにきれいで落ち着く、すっきりとした匂いが呼吸と共に落ち着かせてくれる。でも、広すぎる自然は自分をだんだん殺していく。追い詰めていく。あまりにも鮮やかできれいな緑色は僕を包み込んでいく。まるで、自然の恐怖を植え付けてくるようだ。取り込まれてしまう感覚すらもなくなっていく。ふと我に返って、窓とカーテンを閉める・・・

 そしてまた、椅子に座りパソコンへと手を伸ばす。社会の大きさを知り、自然の恐怖を知り、自分の弱さを知ってしまった。怯えた。自分の小ささを感じ、何もできなくなった。二つの大きな世界の恐怖は計り知れない。表面が怖いだけの世界と、吸い込まれていくような世界どちらが怖いだろうか。

 汚いだけで可能性のある石炭と、高価で多くの人が魅力だけに吸い込まれて行くようなダイヤモンド。僕は、この社会に取り残されたダイヤモンドにも石炭にも、なれなかったゴミだ。選ぶ権利も、選ばれることもない。何もできず、才能もなく、周りに比べて劣ってて。逃げる、そして部屋にこもる。そんな世界に不満、違和感を感じながら、カーテンは閉じたまま、一人で涙する。見た目も、頭も悪い。運動だってできる方じゃない。家庭的でもないし、趣味もない。そんな僕をみんなはみんなは知らない。もはや、みんなの中に僕はいない。そう、存在をも認められてないのだ。生きてる意味があるのか考えてしまう。でも、考えたらきっと死んでしまう。意味なんかないのだから・・・

人間って何か。嘘ってどこにあるのか。なにが正しい答えなのか。答えは、自分の中にしかないと思います。必死に、探して、探しても自分が傷ついていくだけ。そんな世界に意味があるだろうか、きっと誰かには、意味がある。でも、生きているんだ、苦しいだけじゃ嫌だ。無力さを感じた。中三の春に鬱になりかけた僕が感じたことを詰め込んでみました。長かった。苦しかった。寂しかった。そんな思いが僕を・・・

今は、声をかけてくれた友達のおかげで元気です。友達には感謝してます。ちなみに初書き、初投稿です。よろしくお願いします。

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