虐殺の門 -ツネ
最前線でアサミが集中放火の的になっていた。
持ち前のスピードでかわしているが、すでにかなりの被弾を受けている。
彼女の役割はナギサの盾。そして一直線にナギサを誘導する事だ。
アサミの20メートル後方でナギサがそれについていく。アサミは激しい痛みに耐えながらナギサを必死に導いていた。
後方にポジショニングして右側を旋回するツネ。8機のキャノン砲が彼に砲口を向けた。
アバターLのハイプレイヤーで次に狙われるのはツネだ。
もちろんこれも想定内である。すでにツネの肩にはリロードされたM202が、いつでも発射できる体勢にあった。
この国で最初にハイプレイヤーとなったアバターL。
しかし、この【虐殺の門】へのトライは初めての経験だ。
だが幾多の戦場を戦い抜いてきた彼は、本能的に自分が成すべき役割を理解していた。
城壁の右側に固まる敵のランチャー部隊。
ここを破壊することで50メートル先を進むミオへの攻撃が弱くなる。
2回目のキャノン砲が発射され、その弾先にいるツネは迷わず引き金を弾く。
『失敗しやがったら…承知しねぇからな!!』
ツネのその言葉と同時に城壁の右側が大きく崩れ、そしてツネはハルカ同様に大爆発の中で木っ端微塵に吹き飛んだ。
ツネの潰した城壁右側の戦力が明らかに弱まっていることが確実にわかる。
ミオは更にスピードを上げて旋回を開始し、【虐殺の門】へと距離を近づけた。




