表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【40万PV達成❤️】絶望のFRONTIER  作者: 泉水遊馬
虐殺の門
92/108

虐殺の門 -ハルカ

挿絵(By みてみん)

レイニーデイズ連隊が走り出した瞬間、静寂のステージは一気に機械音が鳴り響き、それは耳を塞ぎたくなるような嫌悪感が全身を襲う。

【虐殺の門】に配備された殺戮の火器が一斉に動き出したのだ。

『俺たちは間違ってはいない!!己を信じろ!!』

アキラの怒号と共にアサミがエネミーラインを先頭で抜けた。

それと同時にハルカのジャベリン、ツバサのスティンガー、ツネのM202、ヒデのRPGが【虐殺の門】の城壁に火を吹いた。同じく【虐殺の門】から一斉に数百発のランチャーが発射。

俺たちの【虐殺の門】が今まさに開戦された。

アサミが全力疾走でまっすぐフィールドを走る。

そのすぐ後方にナギサが続く。

左右に広がったミオとリョウ。ミオにはアキラとスグルがついていき、リョウにはキョウジとヒュウガがつく。

俺はナギサの30メートル後方のセンターのポジショニング。

その前方両脇にはアツヒロとダイキがナギサをガードしている。

【虐殺の門】の城壁に重火器を命中させたアバターLの四人も動きを開始。

ヒデとツネは、すぐに前進を開始し両サイドに散る。

ハルカは2発目のジャベリンを構え、ツバサは逆に後方に下がる。

【虐殺の門】からの嵐のような弾丸の雨を交わすために、メンバーがそれぞれ距離を保ちながら前進を開始した。

そして…【虐殺の門】からキャノン砲が凄まじい轟音と共に一斉に発射。

『散れ!!』

アキラの叫びで走る13人は更にポジショニングを開いた。アバターLの重火器が城壁に大きなダメージを与えた直後に発射されたキャノン砲。3割程の敵のランチャーを壊滅できたことで、大きな役割を与えられたメンバーがもう一度、重火器を構えていた。

ハルカだ。彼女は一度はジャベリンを背中にしまい、リロードを済ませてもう一度標準を合わせる。

重火器のリロードは一発撃ったあとに、装備を解除し、構え直さなければならないため連射が不可能である。

だから重火器での連続攻撃には時間がかかる。しかし、彼女に焦りはない。

自分に向かってくる10発のキャノンに対して、まるでそれを待ち構えるように次の攻撃体勢を整えていた。

最強の女と称されたハルカは迷いもなく自分の役割を果たそうとしている。

それはまさに最初にリタイアするという残酷極まりないミッションである。

だが彼女にそれを拒否する態度は微塵もない。

これまで三回の【虐殺の門】で、常に最初にリタイアする役割を与えられたハルカ。


犠牲。


これ以外に彼女を称賛する言葉は見つからない。ハルカはジャベリンの引き金を弾く。放たれたジャベリンの弾道はまっすぐに城壁上部へと向かっていた。

『みんな…信じてるわ…。』

ハルカはこの一言を放つと、一気に集中放火されたキャノンの中心で大爆発を起こして、その姿は微塵もなく消え去った。ハルカのジャベリンは城壁の中心部に命中。

同時にキャノン砲2機を破壊させ、これ以上ない成果をもたらした。そしてなにより、ハルカの犠牲で主力アタック3人ハイランダー3人娘が一気に前に進めたことは言うまでもない。

最初に確実に狙われるアバターLのハイプレイヤー。彼女ははじめから自分の役割を理解し決意を固め、それを遂行したのだ。最強の女ハルカ。彼女の犠牲は数秒の時間稼ぎに過ぎない。

だがこの数秒がコンプリートへの大きな布石になる。

『見事よ…ハルカ!!』

エネミーラインから下がり戦況を最後方から見守るツバサが呟く。

この数秒で戦況はガラリと変わる。

『ミオ!!もっと大きく旋回!!ナギサはアサミとの距離をもっと広げて!!』

ツバサが前線に指示を飛ばす。

まず一人。最高の成果を果たして帝国最強の女がフィールドから姿を消した。

挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ