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【40万PV達成❤️】絶望のFRONTIER  作者: 泉水遊馬
REGIMENT -連隊-
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REGIMENT -連隊-5

でも・・・そもそもなんでアキラとヒュウガは喧嘩別れしたのだろう?

そこをちゃんと解決しないとまた同じ事を繰り返すだけだ。

「レイニーデイズの解散のきっかけってなんだったんです?」

俺はちょっと酔っている。だから勢いに任せて聞いてみた。少し考えるアキラ。

「原因は3つ。」

アキラが言う。俺は黙ってアキラの言葉を待った。

「ひとつはやはりシュウのアンデッドだ。あの時、あの状況で冷静にいられるほど俺たちは大人じゃなかった。シュウの存在で繋がっていた俺たちは一気に鎖をちぎられ簡単なミッションでもヘマばかりしていたよ。

それを誰かへ責任を押し付けることで皆が自分を納得させていた。これが溜まりに溜まって爆発したのが一番の原因だ。」

これが大きな理由だろう。俺でもこれは理解できる。ハイプレイヤーの集まりの中でそれを束ねる大きな力がシュウだったのだ。

「ふたつ目はヒュウガと俺の方向性の違いだろうな。ヒデやハルカは後方支援型だからどうしても前衛の俺たちに戦いの方向を委ねなければならない。わかっているとは思うが、パーティーリーダーがアンデッドしちまった以上、新しくその枠に正規雇用のメンバーを入れることはできない。言いかえるならばこのゲームでパーティーの正規雇用人数は4人なんだ。

パーティーリーダーはパーティーそのものなんだからな。パーティーの上限人数はパーティーリーダーを含めた5人と言うのが正しいんだ。ここで俺がシュウの枠に傭兵を何人かピックアップして参加させていた。しかしヒュウガはその人選が気に入らなかったらしい。

くわしく話すと長くなる。だから一言で言うとヒュウガがまったく機能しなくなってしまった。これは俺の人選ミスだ、責任は俺にある。狙撃タイプのヒュウガが同じバックアップの傭兵とポジショニングが合うわけないんだ。これでヒュウガが俺に対して不信感を膨らませた。しだいにヒュウガは当時できたばかりの横浜ステーションからダイブするようになって、新宿で俺たちと顔を合わさなくなっていったよ。」


なるほど・・・アキラもきっとパーティー存続のために必死だったのだろう。それが逆に仇となってしまったとは悲しい話だ。


「そして三つ目。お前も聞いているかと思うが、ハルカの中絶がそのころでな。ハルカが妊娠しちまって、相手はどっかの官僚とか言ってたか?だがハルカの妊娠がわかるとどっかに姿消しちまった。まあ、妻子あるやつって知って付き合ってたんだからハルカも悪い。

それで俺とヒデは中絶を勧めた。本人もそのつもりだったらしい。しかし、ヒュウガだけは反対してな。

『俺たちで育てよう』とか言い出しやがった。

だからヒュウガには内緒で中絶させた。そうしたら烈火のごとく怒ったヒュウガが新宿ステーションにきて俺に殴りかかってきやがった。

その日がレイニーデイズ最期の日となった。」


おい・・・そんな話ハルカから聞いてないけど・・・。


俺の表情からそれを悟ったアキラの顔が青ざめていく。

「お前・・・知らなかったのか・・・。ちっ・・・うっかり喋り過ぎちまった・・・。いいか!今聞いたことは忘れろ!いや、忘れなくてもいいからハルカには言うな!

バレても俺が言ったって言うな!わかったな!」

言えるか!こんなこと口が裂けてもいえないよ!

でもハルカがナギサを里親として引き取り、俺も本当の親のように慈愛に満ちた存在でいてくれるのにはこの過去があったからかもしれない。ふと思い出す。横浜遠征の朝、ヒュウガが俺に言った、『ハルカの子供だから、俺にも面倒見る責任がある』と。

きっとヒュウガなりにあのときの責任を果たそうとして俺の面倒を見てくれたんだろう。

俺はヒュウガという男が信用に値する優しい男だと核心した。


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