UNDEAD -アンデッド--5
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ヒュウガはレイニーデイズ解散後、地元の横浜のステーションを拠点としスラムドッグスを結成。その傍ら自身も傭兵のように様々なパーティーへヘルプに参加する。参加するというよりは、本当にヘルプすると言ったほうが的確だ。兄貴肌の性格で後輩の面倒見もいい。そしてこの国のFRONTIERのカリスマ的存在となってしまったレイニーデイズのメンバーとして、横浜のステーションでは新しいパーティーやプレイヤーたちから絶大な信頼と尊敬を浴びている。スラムドッグス自体はA級パーティーであるが、その組織的な戦略でコンプリートの実績を重ねておりS級に上がるのも時間の問題であるとネットの書き込みで見た。特にスラムドッグスを語る上で欠かせないのが、パーティーメンバー全員がアバターサイズMであるということだ。
オールスナイパー、すなわちリベロが不在なのである。ならばフラッグ戦はどうやって決着をつけるのか?ここがスラムドッグスの最大の特徴であり強さの理由でもある。
現在の正規雇用メンバーはフルパーティーの5人。ヒュウガはレベル11だが、他のメンバーにハイプレイヤーはおらず平均8といったところである。しかしヒュウガの的確な指示で動く完璧な組織力によってフィールドを支配し、フラッグ戦では退路確保には一人も回さず全員で臨む。重火器を持たないスラムドッグスの戦い方はフラッグへの集中砲火である。これは非常に時間のかかる戦い方であり、迅速な制圧がセオリーのフラッグ戦においてはリスクの高い戦術といえる。
しかしここで大きな力となるのがヒュウガの持つジョブGENEROUSである。
これは飛躍的に命中率が上昇する援護特化型のジョブで、ヒュウガのセンスも手伝ってまさに針の穴を通す狙撃が可能になる。そして選択するフィールドも戦車系フラッグではなく、飛行系フラッグを選んでいる。飛行系(軍用ヘリ)は動きが早く難易度は高い。しかし重厚装の戦車系とは違い重火器でなくともコクピットや後方ローターを狙い撃てばそれで終わる。もちろん高速で移動するフラッグであるためかなりの狙撃能力が必要なのは言うまでもないが、ヒュウガはそれをやってのける。
結成4年でA級というのはヴァンダルハーツに比べれば遅い成長に感じるが、結成時からフルパーティーでメンバーチェンジも数回、オールスナイパー体制でやってきた実績を見ればヒュウガがどれだけ時間をかけて熟成してきたパーティーであるかが理解できる。ヒュウガの理想とするパーティーの形がこれならば、アキラとの確執が生まれたことにも頷ける。まったく質の違うパーティー構成をするヴァンダルハーツとスラムドッグスがそれを物語っている。しかし確固たる共通点もはっきり見える。
それはシュウだ。一見違うコンセプトでパーティーを作っているように見えて、実はシュウが作り上げたレイニーデイズと合い通じるポイントがある。前線でパーティーを引っ張り指示を出すシュウの姿はまるで今のヒュウガであり、自分を中心としたポジション系統を確立したアキラもまたシュウそのものであるからだ。レイニーデイズ時代、3人で前線を戦った絆はまだ切れていない。だから喧嘩別れした2人が今もまだこういう形でつながっていられるのであろう。




