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【40万PV達成❤️】絶望のFRONTIER  作者: 泉水遊馬
虐殺の門
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虐殺の門 -キョウジ

ミオが門を抜けたのを確認して左翼部隊が一気に攻める。

門は狭い。同時にアタックすると門付近でプレイヤーが被ってしまう。

先にミオを行かせた後、リョウが門へと進路を定めた。

アキラ同様にキョウジがガードにつき、リョウを進める。

すでにキョウジは左腕を失い、脇腹には大きな被弾が見える。

キョウジはリョウに最後のサインを出す。

リョウはただまっすぐに門へと走るだけ。すべての攻撃をキョウジが受ける。

ピグマリオの本来の姿をアキラ同様に理解している姿だった。

リョウの後ろ姿を見ながらキョウジは乱射を続ける。すでにリョウは城壁からの大攻撃のエリアを抜けた。

キョウジは片足をランチャーで吹き飛ばされ、その場に倒れた。

しかし、キョウジの乱射は止まらない。容赦ない攻撃がキョウジを襲う。

だがキョウジはひたすら乱射を続け、敵の攻撃をすべて体に受けていた。

これがキョウジの強さである。もう一人のアタッカーの為への時間稼ぎすら計算している。

最後の場面で必ずキョウジの力が必要になるとアキラが確信した理由が、今まさにそこにあった。


これまでキョウジは絶望の中にいた。仲間を失い、傭兵としてひとりで戦っていた孤独な戦士。

だが今、キョウジは大きな輪の中にいた。レイニーデイズ連隊。

かつてライバルだったレイニーデイズの一員としてこの場にいる事に不思議な気持ちになる。

だが…キョウジは思った。


仲間。


この言葉こそキョウジが求めていた答えなのだ。

左腕と左足をもぎ取られても、乱射を続けリョウを進めるキョウジ。

突然キョウジは乱射を止めた。

リョウの姿が門の入り口間際にあるのを確信した時だった。

キョウジは天を仰いだ。

この国で初めてハイプレイヤーに上がった男は、すべての仕事を終えたのだ。

キョウジに待つのは現実世界での本当の死である。

だがキョウジの姿に一片の悔いも感じられない。アバター姿でもそれははっきりわかった。

最後にキョウジは、アサルトライフルを空に向けて引き金を弾く。

それに反応した敵の攻撃がキョウジに向けて一斉に注がれる。

ブラックダリアのキョウジ。彼の最後の姿は、

青春のすべてをFRONTIERで駆け抜けた勝利者であった。

挿絵(By みてみん)

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