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2 今日は、血を見たくないな、と思ったのです。
黒路映画館は、クロミチエイガカンと読みます。試験に通れば、どんな人でもそこで働くことができます。たとえば、私のような中学生二年生でも。
会社といっても、秘密裏にやっている会社です。黒路映画館のことを会社とは言わず、組織と言う人もいますが、私はお金をもらっているので、会社だと思っています。
仕事があれば館長(一般的な会社でいう社長のことです)に呼び出され、仕事をします。仕事を成功させると、報酬が貰えます。お金だったり、次の仕事だったりします。その内容は、個人個人で異なります。
私は、平日の夜と休日に出社しています。仕事があるかないかは、大概直前まで不明なため、その日に仕事がないと言われれば休みです。(週休二日、しっかりと休みをいただけています。)
平日の朝から夕方までは、中学生をしています。夜の姿は秘密です。普段は、どこにでもいる中学生の一人なのです。
冬のある日、私は空を見上げました。雲ひとつない空を見て、ばかみたいに綺麗だなと思いました。すがすがしい気分になれ、空を見ただけで、笑顔がこぼれるほどでした。
嬉しい気持ちの後、すぐに寂しくなりました。今日は、血を見たくないな、と思ったのです。
そして、そう思う日は、大概血を見る羽目になることも知っていました。




