統計学の講義
だれもいない二階の談話室で食パンを平らげ、講義に出席した。
黒板に書き出される奇妙な数式らしきものの羅列を、理解しようとする気力は既になかった。
8割の出席確認で50、最終テストで50、最終テストの4割りは毎年同じ問題がでるという破格の単位の取得のしやすさ、教授の言葉を借りれば、成績評価の中央値が「良」!でなければこんな講義は絶対に選択しない。
ただ、この教授のめんどくさい点は、出席確認。講義最初か最後にしてくれれば楽なのに、出席確認の時間はランダムだ。
しかも点呼前にデジカメでクラス全体の全体写真を撮る。顔と名前が絶対に一致していないから、撮影しても意味がないということはみんな分かってはいるのだが、代返が発覚したら、その時点で、即「不可」と明言している。
「はい、皆さん顔を上げて。寝ている人がいたら起こしてあげてね。顔が写っていないと突合ができないからね」
なんていう徹底ぶり。そもそも本当に撮影しているのかすら不明。
今日の出欠確認は、講義中盤だった。出欠確認が終わったあとは、いつもどおり爆睡していた。
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