2回目のバイト③
玲子が取っていてくれている席に行く前に、レジを通ったところにある調味料コーナーで七味唐辛子を少々加える。そして、お茶コーナーで二人分のお茶を注いで席に向かう。お茶コーナーは、夏でも熱いお茶しかないのが不満な点であるけれど、無料であることを考えると、文句を言う事はできない。冬はタダで熱いお茶が飲めてとてもありがたい。
「玲子お待たせ。はい、お茶」
そう言いながら玲子のテーブルの向かいに座り、玲子の前にお茶を置く。
「ありがとう。伸びないうちに食べましょう」
「そうだね。いただきます」
まずは、最初にいちばんのお気に入りのイカをよじっくりとスープに浸し、口に運ぶ。やはりおいしい。
「おいしいわね。でも量が私には多いかもしれないわね。たくさん具が乗っているし、麺も太いから、食べきれないかもしれないわ」
玲子の長くて黒い髪がスープについてしまわないように、髪を耳にかけながらたべる仕草は、女性の私が見ても、可愛いと思う。
「食べ始めたばかりのときからそんなことを心配していたんじゃ、胃が持たないよ?」
「それは、心配してストレスで胃潰瘍になる、という意味で言ってる?」
「ううん、食べる前から食べられないと思うと、本当に食べられなくなるって意味。昨日、アッティーザで玲子が食べた量を考えると、ぺろりと食べてしまうような気がするしね」
「失礼しちゃうわね。女子会と称してジンギスカン食べ放題に行く人達とは人種が違うのよ」
「あれは、ジンギスカン食べ放題に加え、蟹の食べ放題もついてたよ。北海道を食べ尽くすという乙女の企画だったからね」
「乙女の企画なら、小樽にスイーツを食べに行くとかが普通だと思うんだけどね」
「お菓子は、単価が高いから無理。ホテルとかでケーキ食べ放題バイキングがあるときはそれに行ったりはするけどね」
玲子は結局、何だ彼んだ言って、ちゃんぽんを完食した。私は、大盛りにしておけば良かったかなと少し後悔をした。
「有沙、3限あるの?私はあるけれど」
「今日はないよ。これから図書館でバイトの待機中に読む本を探そうかなと思って。コーヒーを出してから下げる迄の時間、暇じゃん。だから本でも読んで時間を潰そうかなと思って」
「良い考えね。私もそうしていたわ」
食堂を出た後、玲子は学部に戻り、私は図書館に向かった。これから、毎日バイトの待機時間は、本を読むことになりそうだから、まだ読んだことのないシリーズ物を読んでみようかなどと考えながら図書館に向かった。
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