アッティーザ②
本日のカルパッチョは、ホタテだった。薄切りにしたホタテに、小さく四つ切りにしたオニオンとビネガーが味のベースのドレッシング。シンプルな味だけれど、酸味が食欲を促進させる。皿もちゃんと冷やしてあり、ホタテがひんやりして舌触りもよい。
「玲子、聞きたいことがあるのだけれど」
「なにを聞きたいの」
カルパッチョを自分の小皿に取り分けながら答えた。全部で12枚しかないホタテなのだから、6枚以上取ってはだめよ、玲子。
「決まっているでしょ。あのバイトはなんなの。特に、あの紅茶はなんで準備しているの」
ウェイターは、季節の野菜サラダとマリネを運んできた。季節の野菜サラダにはルッコラがふんだんに入っていた。ルッコラって冬の野菜だっけと有沙は首を傾げた。
「それは、私にもわからないわよ」
玲子は、ホタテを口に頬張る。ちゃんと私はあなたが何枚食べたか数えているのよ。
「今までバイトしていて気にならなかったの」
「気にならない方が、おかしいじゃない。何せ、文藝部に受け継がれてきた七不思議の1つだもの」
文藝部の七不思議に他に何があるのかは、すっごく興味があるけどそれは置いておく。
「玲子はどう考えてたの」
「どう考えていたというよりは、どう推理していたかね」
「どう推理していたの。教えて!」
「まず、文藝部でどのように先輩達が推理していたかから、話ししてもいい」
「狼人間とかでしょ。まともな推理とは思えないんだけどね」
徹はSFとか好きだし、狼人間やバンパイアの小説やアニメが好きだから、アニメを一緒に見たり、小説を借りて読んでみたことはある。話としては面白いし、別に嫌いではないけれど、それは空想の話であるから面白いと私は思う。東京のテーマパークに泊まりがけで行ったとき、そこで買って着けていた猫耳を、徹に頼まれて宿泊先で着けて、そのまましちゃったことはあるけれど、それはお互いにテーマパークの魔法が解けていなかったからだし。
読んでくださってありがとうございます。短い投稿ですみません。




