第七夜
二人が会う日が訪れて琥珀は報告を待っていた。そして感じていた自分が終わる日が近いと。
琥珀はペンをとり二人に宛てて手紙を書いていた。幸福になってほしいとそう祈りを籠めて。
そして御影と千優から連絡がきて御影が驚いていて千優が付き合うことになったと報告してくれた。
それに琥珀は嬉しさを隠さずに祝福の言葉をおくった。二人の縁がこれからも続くことを琥珀は祈っていた。
そしてまた琥珀は血を吐いていた。看護師がすぐに駆け付けてくれて琥珀はベットに横になっていた。
両親に病院は来ないと知りつつも連絡をいれた。だけれどやはり両親は来なかった。
主治医にこの冬をこえられないかもしれないとそう言われた。もう長くはないとも。
それに琥珀は微笑んだ。分かっていましたとそう告げて。主治医は告げた。
何時も来ていただいているお二人にお伝えします。そうそれを琥珀は拒めなかった。
独りで終わるのはどこか怖かったから。生きたいとはもう琥珀は望んではいなかった。
自分に二人の大事な時間を縛り付けてしまう。そう思いながらも琥珀は嬉しかったのだ。
二人が自分を看取ってくれることがとても嬉しかった。