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白と黒の世界  作者: 永流
23/27

第21話 国王の剣(依代4)

挿絵(By みてみん)

結斗は墓の水中に入り、水ごと宇宙の中心へと転移したんだ。



ブゥン!


龍影わたしや家族が見守る中、モニターの画像が変わり、宇宙の中心“絶対零度下での何もない虚無空間”が映し出され、そこには氷の塊とその中心に自分達の主、結斗様の姿があった。


本来なら画面は真っ黒になるところだが、結月(国王)の暗視霊視のおかげでハッキリと分かる…。



…主、何やってんだ?水ごと転移って、マジでそのまんま転移したのか?そんな所に水を転移させたら、一瞬で水が凍るって流石に解るだろ…。…“敢えて”…なのか?…敢えて…だよな?



ジュゥゥゥゥーーーーー


音が伝わらない宇宙空間で、結月の霊視はオーラで音を拾い、モニターから出力される。


この音、明らかに“溶ける音”だ。嘘だろ…?主の表面の音ならまだしも、画面は氷の外側を表してる…。つまり、外側からでも聞こえてるって事だ…。


龍影の額から汗が薄らと流れ落ちる。


外側から聞こえるって事は、中心の主は今、“超高温”になってきている、って事だ。


ピシッッッ…パキッ…パキッ…パキキィッ…!!


主のサイズと比較すると、氷の大きさは直径10mの球状だから、ざっくり計算して52万リットル…25mプールの約半分水量だ。並の人間の体内の鉄の総量は5gあれば十分だし、これを核融合で生成する水の量も、コップ一杯もいらない…。理論上、一口ちょっとの水と高温核融合でぶっちゃけ出来てしまう…。


だが、材料は原始的で誰でも手に入るのに、“60億℃”の高温は太陽よりも高温で、それこそ、人工的にこの温度まで上げるのは不可能。実際頑張っても3億度程度だ…。それこそ、惑星の爆発でもない限り、こんな温度は基本的に出ないんだ…。


…いったい、どうするつもりだ?


龍影わたしは、主との過去を思い出しながら、心当たりを探していたんだ…。


そーいや…大分昔に、結月が“最初の頃はディオラ(主)が大荒れで、空間が同調して大変だった”って言ってたな…。


大荒れ…、大荒れ…、それを結月が収めた…?

それが…“怒気封印”…。空間が同調って…どういう事だ?

主が揺れれば、空間も揺れる…。

最初の頃、怒気が大荒れしていた…。

宇宙が荒れる…?この整った宇宙が???


ハッ…!!ま、さか…。


宇宙誕生の大爆発…“ビックバン”か!?


主はこの世界を創造した張本人だ。あり得過ぎる!!

てか、そんな高温にならなくて良い!!

だからこその“怒気封印部分解除”か!!



ピピピピピピピピ!!

龍影の通信機が異常音で鳴った。


龍影は慌てて通信機の画面を作動させた。

「ガレラ、どうした?!」


「“全宇宙球結界が揺れ、波打っています”!!破れてもおかしくありません!!」


「何!!??」

頭が緑色の縦長の宇宙人で、龍影の通信相手だ。普段は丁寧な通信を心がけているが、今回に限っては“内容が超緊急”のため、挨拶抜きで本題を言ってきたんだ。


全宇宙球の結界が揺れ、破損でもすれば、“内圧”が変わるから、破けたり各惑星の位置がズレるぞ!!そんな事があれば、その星に住む者の生活の安全もおびやかされるぞ!!



「結月!!…っ!!??」

ゾクッ!!!…結月の口角が…、めいいっぱい上がっている!?


龍影わたしにとって…結月のその笑みは、“トラウマ”だった…。結衣が誘拐されてから1週間後、黒幕だと分かったあの時…、あの時に結月が見せた笑みと“全く同じだった“んだ。


私は思わず結月(国王)に近寄り、右手で襟を掴みかかっていたんだ。


“奴隷を肉体的・精神的に傷つけてはならない”。


主との契約だが…!分かってはいるが!!こいつの“この顔”だけは!!



ピトッ…。


!!!??結月の冷たい手が、私の右手に触れてきた…。


「龍影様、“大丈夫ですので、落ち着いて下さい”。」


!?…パッ…。

龍影わたしは思い止まり、襟を離したんだ。


「…結月、済まない。私とした事が…。…本当に大丈夫なのか?このガレラが緊急通報を出すぐらいだぞ?」

通信機は繋がったままだ。ガレラも聞いてる。


「"騒ぎ過ぎ"ですよ。…ガレラさん…ああ、“全宇連宇宙防衛隊の副総裁”でしたね…。宇宙球結界より内側に1光年分ぐらい離れていたら、特に影響はないと思いますよ。この程度の衝撃波であれば、宇宙球は波打つぐらいで破けはしませんので、ご安心下さい。まぁ、それでも衝撃波が心配であれば、中心と反対側の開通路2箇所程開けておけば、勝手に内圧が制御されるので、それぐらいで良いと思います。くれぐれも、中心側は開けないように。これだけ守って下さい。」


龍影(わたし)もガレラも、他の家族も皆……口をポカーンと開けてしまって、声が出せなかったんだ。



そんな私達を他所に、結月は続けた。

「ん?何ですか?外側に続く開通路、今も各宇宙にありますよね?」


「あ、あるにはあるが…。…チッ…“仕方がない”。」

私はガレラの画面に向き直ったんだ。



「ガレラ、結月の言う通り、外側の開通路をそれぞれ2箇所開けろ。ただし、今より衝撃波が強くなれば、開通路の開門を増やせ。」

結月の命令や提案なんて、聞きたくなかったんだがな…。


「!?りょ、了解。失礼致します。」


ブゥン…。


通信が切れ、私は結月に向き直った。

「結月…、“主要路以外の開通路”は全宇連の極秘通路で教えていなかったはずだが、それも霊視で見てたのか?」


セキュリティには自信があったんだがな…。異質過ぎんだろ。


「“はい”。と言っても、元々結界術を主様に伝えたのは私なので、おおよその検討は見る前からついていましたが…。フフ…、“リアルタイムで見る事”に関しては、かなりの自信がありますので、“これからは”全面的に協力させて頂きますよ…。さて…そろそろ、結斗様の温度が一気に上がってきていますよ…。今で“8割解除“しており、胸部は60億度に到達。ただ、飽くまで体内温度ですし、体外の氷は少し溶けただけで“ほぼ氷水のまま”……。宇宙結界が揺れるほど怒気封印は開けているのに、まだ内部を高くしようとしていますね…。あ、8割5分まで解除しました。9割ではない微調整…龍影様、“動きそうです”。」


!!

全員が改めてモニターに注目した。


主は体を屈め、ずっと目を閉じながら静かに耐えていたんだ。主の体は最初こそオレンジ色に輝いていたが、今はあのひつぎ以上に強く青白い光を放っていたんだ。この色は高温もしくは高エネルギーだとなりやすいため、それを考えると、あの棺の色も納得だ…。



主は目をゆっくり開け、軽く周りを見渡している。


ニッと口角を上げ…そして、


「“皆、ここからは早いぞ”。」


主の声が結界モニターから響き渡った。


ゴクッ…。


皆は唾を飲み込み、モニターを眺めた。




結斗(おれ)は全身をもう少し屈め、グッと力を入れ、身体から16本の触手を上下左右両斜めに2セット垂直に交わるようにして水から出る位置まで伸ばし、その先端から俺の棺素材を複製して作った体液で水を囲んだ。


見た目は直径10mの青白い球体……月のような状態だ。ただ、中身は水だがな……。


"ここからが本番"……。


バチッ……バチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!


全触手から青白く放電し、水を水素と酸素、その他栄養素に分解。水素以外は一旦別結界に入れ、俺は触手から分離し、一緒に外に脱出し、この中は水素と遠隔操作出来る触手だけだ。


そして、俺は触手の縦軸の突出孔を探し、触手と手を接続。体内温度60億℃をその触手に流し込み、中の触手全部が60億度を保てるように調整し、中の水素を只管ひたすら熱する。


流石に焦げ臭い……。

水素とこのまゆが内側で焼ける臭いか?

まあ、それなら構わない…。


だが、焦げと言うことは、どっちにしろ炭化には成功したってことだ。ここから鉄作成までは加圧し、長時間の作業になるが、ここは俺の“得意分野”だ。


俺は繭を包むように球状の結界を張り、両手で結界に触れた。


圧空あっくう”!!

本日二度目…龍影を吹っ飛ばした“圧空拳”の基礎技だ。文字通り、ある特定の空間を圧縮する。この技、圧縮にはそれなりに力を使うが、破裂した時にスッキリするから、昔っから結構気に入って使っているんだ。


そして、自然であれば長時間…ざっと1000万年かかる鉄までの核融合生成だが、俺は“時間操作も超得意”だ。既にやってるしな…。まぁ、多発もしたくはないが、こればっかりは仕方がない…。


俺は結界を右回転で回し始め、徐々にその速度を上げていった。そして、その速度を上げつつ、外から加圧しまくる…。


これだけ小さい世界の早回しなら、10秒100万年ペースで100秒。“1分40秒“で出来る。時間にして2分足らずでできるが、これに費やす集中力と疲労は正直やばい…。だが、“今の俺なら耐えらえる”!!


キィィィィィィィィンンン!!!!!


結界の高速回転により、オーラ伝えで鼓膜に甲高かんだかい音が伝わる…。耳が痛くなってくるが、それに構っている余裕はない。俺は中の触手と感覚がリンクしているため、脳は1000万年の負担を強いられる…。だが、今はこれで良い。これが終われば、鉄が出来るし、中の焦げた触手はそのまま“ヘム”に変換できる!


“俺の分身体由来の依代専用のヘム鉄作成“だ!!



うおおおおおおおおおおおお!!!!!



俺は更に加圧を強めた。

食事をしたとは言え、"万全じゃない"んだ。怒気封印を解除しなければ、とおに体力限界でぶっ倒れてるところだ。もう、既に空元気状態だが、逆にこっちの方が上手くいく時もある!!"今がその時だ"!!


俺はもう、肉体的にも精神的にも疲労困憊だった…。

でも、"国を滅ぼしたのは俺だ"。国王を取った以上、俺を裁く者…裁いてくれる者は"俺しかいない"…。


父を食い殺し、衛兵をズタズタにし、家族を傷つけ、奴隷にした…!これは事実なんだ。だから俺も"大罪人"なんだ…!


俺のせいで、皆にいっぱい迷惑かけた…。俺が弱かったから…、弟である魔神を止められなかったから…こうなった…!


だから!"俺はこの身体を使って、皆に償いたいんだ"!!


キィーーーーーーーーーーン!!!


加圧が増し、回転が更に早くなり、結果的に更に高音になった。そして、この回転と俺の力が強くなった事により"強い引力"が発生。


これに伴い、宇宙球の結界は更に波打ち始めた。


ピピピピピピピピピピピピピピ!!


再度、龍影の通信機が鳴り響き、龍影が応答した。


「龍影様!!このままでは流石に全宇宙球の結界が崩壊します!!ご指示を!!!」


!!


ガレラが更に緊迫した声で報告してきた。


龍影は必死に頭を回転させ、次の指示を考えたが、正直どうする事も出来ないのでは?!と内心ほぼ諦めていた。


が、ふと思い出す。


"宇宙球の結界は私が教えた"


そう、つい先程豪語を抜かした大罪人が、ここに居る。



(すが)りたくないが、そうは言ってられん!!



龍影(わたし)は緊迫のあまり、両手を強く握りしめ、結月(国王)を(にら)むように見詰めてしまった。


「結月…、"アンタならどうする"?…私は、どうしたら良いんだ…?」


結月は触手ヘルメットを被ったまま、私の方をじっと向いてきた。そして、また…あのトラウマの笑顔を見せつけてきた。


結月(わたし)に、このヘルメットを脱ぐ許可と、帯刀及び全宇宙球の結界制御管理を一時的に御認め下さい。"私が対応してきます"。」


!!


「…わかった。"頼む"。」

私は右手を前に出し、転移を発動させ、国王から没収していた国王の愛刀細剣(レイピア)の"彩光(さいこう)"を取り出して渡した。


カチャ…


結月は両手で受け取り、鞘から僅かに剣を抜き、オーロラ色の刀身を確認した。そして、その笑みから白い歯が見えた。


ゾワッッッッ!!!!


寒気が身体を吹き抜け、一気に鳥肌になり、毛が逆立つのが分かる。


「"お任せを"。」



龍影(わたし)が瞬きをして目を開けると、そこにはもう、結月は居なかった…。



私は通信機のガレラに向き直ったが、ガレラは通信を繋げたまま、画面より上の何かを見て、目を大きく見開いていた。


「ガレラ、宇宙球はどうなってる?」

ガレラの身体が震えてる…。


「…"美しい"……。ハッ…!し、失礼致しました。映像を転送致します。"ご確認下さい"。」


ピッ


映像が切り替わり、私はそれを見て、目を疑った。


私は画面を長押しし、正面の真っ白い結界に映像を投影した。


そこに映ったのは、主を中心として、各宇宙の主側と外側の中間に巨大な虹色のオーロラが囲み、オーロラの根元が徐々に中心側の結界の直ぐ真下に入り込み広がっていく……。


そして、全宇宙の主側は虹色のオーロラで覆われ、表層の結界は徐々砕け、主側に吸い寄せられていた。



「…ガ、ガレラ…、各宇宙の中は無事か?」

声が出し辛い…。こんな一瞬で…こんな事が…。


「は、はい!"異常ありません"!!内圧も正常ですし、全ての開通口の位置も完璧に復元されています!!」



や、やりやがった……。


「ガレラ、このまましばらく転送を続けてくれ。隊員は"全員その場で待機"。議長の行使は終盤に向かってる。気を抜くな。」


「了解!」


ガレラはマイク音だけ切り、映像だけ転送してくれているが……当然"無音"だ……。やっぱり、"この二人は遠いな"……。今は、宇宙球結界は結月に任せよう……。それが、"正解"だ…。


龍影の握り締めた拳が、小刻みに震える。


私は"また"……無力だ…。


震える拳から力が抜け、投影を見続けないといけないのに、両手を見てしまった。


掌には、握り過ぎた指の爪痕がくっきり残っていて、血が少しだけ(にじ)み出ていた…。


龍影(わたし)はつい肩を落とし、"情けなさ"が膨れ上がってきた。


はぁ…


約60億年…結月を見てきたが、"爪を隠し過ぎだ"…。

"本当の結月"を知りたいな…。


そう思い、ふと頭を上げ投影を見ると、全宇宙球の主側のオーロラが消え、元のほぼ透明な結界に戻り、今度はそのまま逆の外側の結界部分の真下にオーロラが広がり、外側の表面にあった主の結界がひび割れ、崩れて行き、また中心の主の方に向かって行ったんだ。


そして、境目と外側のオーロラが消え、内側と同じほぼ透明な結界に戻り、安定したかのように見えた。


「ガレラ、今の全宇宙結界は波打ったり何か異常はあるか?」

まぁ、結月の事だ…。どうせ、“やってしまってるんだろ”?

……“二度と信じないと誓った大罪人”を、私はまた…信じてしまってるのは、“屈辱だがな”…。


「“ありません”。完全に復元され、完璧に安定しています。で、ですが…、議長がいらっしゃる中心地は“現在100億℃に達しております”…!」


このガレラでさえ額から汗があふれている…。無理もない…。100億℃…、これが意味するのは“超新星爆発”と同等の発熱だ…。



結月はここまで“しっかりしてくれた”…。主よ…、“貴方は何がしたいのですか”…?


龍影わたしは投影を見守る事しか出来ない…。“祈る事しか出来ない”んだ…。




一方、結月も“ある場所”で待機していた。

待機、と言うより、今の状態を“全力透視”出来る最適な場所に居た。


家族達が住む、惑星クレンがある“第零宇宙球”…そこの結界の頂点で、息を止め、中心方向に向いて背筋を伸ばして正座をして、愛刀を左に置き、両手の指先を揃え、目を閉じていた。


結月わたしは元々、“呼吸を必要とせずに生まれた”。けれど、日々過ごす中で、呼吸が必要となった…。だけど…今でも、“数百年程度なら無呼吸で過ごせる”…と思う。まぁ、実際は止めた事ないから分からないけど、“自信はある”…。


ま、それは置いといて、“結斗様の100億℃“…。怒気封印解除は“九割五分“…つまり、95%は解除されてる…。なのに、“一切理性を失わずに”…全力で集中してる…。私も、もうかなり消耗してるけど、1番体力を必要としているのは私じゃない…。


今回の目的は“あの細胞を依代として使用し、結氷様(氷婆)の蘇生を行う事”…。だからこその“16本の骨組みとなっている触手“…。これ、気づいている人いるのかな…。


人間の主要な動脈…心臓と左右対になっている物を合わせると、大体16本…。そして、世間で認識されている、最も衝撃を吸収する素材は蜂の巣構造やアーチ構造だけど、それの原型は“16箇所を頂点とする正多角球体”…。つまり、“あの中心で只管ひたすら回っている物自体が依代の卵”なのよ…。


分かっていますか…?外殻はタンパク質で、その敢えて外に出している栄養素…。それを貴方様のタイミングで入れれば体の素は完成し、魂を入れれば、蘇生が出来る…。


“もう、そこまで来てるんです”。


でも、"今の空元気では、最後のもう一歩が出せない"…。だからこその、"全宇宙球結界の張り替え"です。結界はオーラ由来…つまり、"その本人のエネルギーそのもの"。


"60億年以上前の結界"とはいえ、本人の物ですし、今の貴方様の御身体にとって、"1番食べやすくて、最速でエネルギーに変換できる食材"のはず。


ですので、"食べやすいように砕いておきました"。それだけの回転を伴う引力であれば、中心に届く頃には右向きの渦を巻き、順に流れ込む…。


今の御姿であれば、"全身で食べられます"よ。


まぁ、届くまでにはもう少し時間はかかりますが、"これが最速"です。……どうか、"ご武運を"。



結月は実は内心ヒヤヒヤだった。

結月がローラとしてディオラ(結斗の前前世)と一緒に、魔神からこの世界に逃げてきた際、ディオラが余りにも心が乱れ、怒り狂い、当時僅か10歳でもその怒りの力は絶大で、怒りをスッキリさせる為に、そして、戦力補充を行うために各宇宙を作り、生命体が生まれるのを願って、約60億年前に…"今と同じ場所で、創造力を極限まで高め、圧縮し、怒りの大爆発ビックバン"を施行。その後、より心を安定させる為に、"結月が怒気封印を行った"。


その為、当時はこの中心地が1番熱かったが、流石に60億年…、"放射冷却により冷めて、極寒の地、絶対零度地点"となった。


その為、龍影の"ビックバン仮説"の読みも正しく、結月も期待と緊張が入り交じり、その手は緊張で冷えていた。その為、龍影に襟を掴まれた際、龍影に触れた手は異様に冷たかったのだ。


故に、"怒気封印全開放の可能性"がある現在…、"結月も最大級で身構える必要があった"。でも、周りが邪魔だった。だから、周りの監視と隔離の為にも…そして、"劣化した結界では耐えられない"という判断も兼ねて、全てを"最善の形で治める方法"として、結界の張り替えを行っていた。


――だが、それが最善だったのかは、まだ誰にも分からない…。全ては、夜神結斗の気まぐれ次第だという事実が、結月や龍影を密かに不安にさせていた。




挿絵(By みてみん)

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