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いつも無視する先輩

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

気を付けなきゃいけないんですけど、すれ違った人の顔を覚えないんですよ。

例え毎日会っていたとしても。

同じ課に居る先輩は何時も何処かぼんやりしている。挨拶されても、話し掛けても、ワンテンポ遅れて返ってくる。名前を呼ばれるとハッとした顔をして、漸く返事を返してくれる。

なお、挨拶が返されないだけで、出勤時と退勤時にはちゃんと挨拶してくれる。

同期の皆も『悪い人では無い。愛想が無い訳でもない。けれども挨拶しても、話し掛けても時折無視される』という共通認識だった。


「……○○さんに挨拶しても、話し掛けても、何時も無視されてしまうんです」

別の先輩とデスクに戻る時に、ふとそんな話を振ってみた。彼は一度目を丸くして、それから吹き出した様に笑い出した。

「わざとじゃないんだよ。ただ自分に話し掛けられてるって気が付いて無いだけ。名前呼ばれないと基本的に無反応だから」


とある日の飲み会の事、顔も知らない方々が私を歓迎してくれた。

『トイレで会ったよ』、『昨日エレベーターで一緒に』、『よく頑張ってるよね』

どれも顔も知らない方々から受けた言葉だった。私が何一つ気付いてないだけで、周りはちゃんと私の事を認識し、一員として接して下さる事に温かくなった。

「優しいよね。此処の方々。話した事もない私の事も、顔を覚えて一員として接して下さる」

基本的に私の知人の範囲は物凄く狭い。『同じ課で働く方々』『質問をする方々』『面倒を見て下さる方々』そんな方々は覚えているが、それ以外の人達はほぼ一日の終わりに全消去を行う。

いずれ関わるかも知れない。もしかしたら仲良くなるかも知れない。でも今じゃないから忘れていい。そんな生き方をしている。

「お前は人に興味が無いからな。後輩が嘆いてたぞ。挨拶されても、話しかけてもあ無視されるって」

「え゛? ごめん、何時の話?」

いや、そこまで性格悪くはないって。幾ら人の顔覚えない。誰も私に興味無い。そんな生き方してたって、名前呼ばれたら返事くらいするって。というか何時の話?

「やっぱり気付いてなかったのか。昨日の午前」

……『あの、○○ってどうすれば』

そう言えば、何か話し掛けられた気がする。ただ私の周りには如何せん優秀な方々が多いので、上司に聞いているものかと。

「今度会ったらちゃんと言っとけよ」


「○○さん、もしかして、昨日私に話し掛けてた? もしそうならごめんね、反応無いなと思ったら、肩でも叩いてくれて良いから」

デスクで作業をしていると、昨日話していた先輩が僕を見下ろしていた。相変わらずぼんやりとしていているが、少し空気が暗い。

どうやら巡り巡って彼女の耳に入ったらしい。

「あ、いえ……。反応がない事が多いので、作業中に話し掛けられるの嫌なのかと」

「嫌じゃないよ。答えられるの限られてるけど。でも此処は優秀な方々が多くいらっしゃるから、他の人に声をかけてるのかと」

どうやらあの話は本当だったらしい。


オマケ ではどうすれば良かったのか

「名前呼ぶか、肩を叩いてくれれば反応するよ。でも名前呼んでれた方が良いかな」

以下、コミュ障極めすぎた人間の末路です。


周りの方々と一緒に居た時に挨拶される場合。

そんな時は、『私に挨拶して居ないんだな』と思って生きてます。

お仕事の時に、一人の方が私以外の方とも話していると、『私以外と話しているんだな』と思って生きてます。

一日に何度もすれ違っても、話した事がない方々の顔を覚えません。


勿論、聞こえてます。無視してる訳ではないんです。

ただ、そこに自分を入れてないんです。

自分以外で全てが完結してるんです。

言い方悪いですが、それ程まで、人に興味が無いんですよ。


上に立つ方々って、基本的に人間が好きなので、話をするのが好きなので、真逆な生き方をしているなと思った本日です。

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