皮は艶やか、変化して
「えっ!、お父様が呼んでる?」
三時のティータイムに時間が近づく時。
そんな事を使いの者から聞かされました。
何の話か分からないけれど、急いで身支度を済ませて王の執務室へ向かいます。
コンコン
「失礼します。」
扉を開けると、もう初老と言える段階に入った王が、綺羅びやかな椅子に座っていました。
「おお、よく来たな娘よ…。とっても元気そうだな……」
側使いに誘導されるまま、向かい側の椅子に座り。
そして直ぐ様、紅茶と小さなケーキが並べられます。
「はい!。元気いっぱいです!」
吸血鬼の血って滋養効果があるのか、肌がどんどんツルツルになっていくんですよね。
他にも色々あるのか、自分の魔力が活性化されている気がします。
一回、後で自分の体を調べましょうか。
「そうか、それは良かった。時に、レヴォナよ、そろそろ結婚を考えたりしておるか?。」
ああ、その話でしたか。
「いえ、残念ながら、そのような殿方はまだ見つかっておりませんわ。特に今は興味が向いていないし、私の趣味嗜好を理解できる人ですからね……」
今、一番私の興味をを引いている物って吸血鬼の事ですし。
つまり、吸血鬼との結婚が最も近いと?。
お互いを食べ合う関係って、もの凄く歪んでいるんですけどね。
そんな事を考えていると、
「まあ、確かにそうだな。ただもう早いという時期でもないんだから、頭の片隅には入れておきなさい。」
「はい。」
ぶっちゃけると、政略結婚でも自分の中では構わないんですけどね。
そこからは、小さな雑談を幾つかして話を終えました。
まあ、娘が心配なのは分かりますけどね~。
少し面倒なんですよ。
ただ、そろそろ考えて置かないと!。行き遅れなんて言われるのも癪ですしね。
日常回が、自分って嫌いなんだなって思いました。