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子供向けのお話シリーズ

ゆきのせい

作者: 日浦海里

わらわないでね、へんな子と

おかしなことを言ってると

わかっているけど言ってるの


今日はとてもあったかくって

やさしい風がふいていて

うみのにおいがよんでる気がして

水平線を見ていたの


さくらの香りがしたような気がしたら

空から雪がふりはじめ

見上げても空は晴れていて

どこまでも青空が続いてて


風にとばされた雪の花

とんでく先を見ていたら

雪の色したきものきた

女の人が立ってたの


どこか消えてしまいそうで

けれど確かにそこにいて

やさしいえがおを見せながら

雪のふる空を見上げたの


つられて私も空を見て

けれどやっぱり晴れていて

その時風が吹いてきて

雪が空へと帰ったの


花びらのような雪の花

とんでいくのに見とれてて

気付けばきものをきた人は

いつの間にか消えてたの


雪といっしょに表れて

雪といっしょに消えてって

まるでてんしのような人

本当に空へとかえったの?


どこかにいっただけかもね?

そんなことは分かってる

それでも、空へとかえったと

思うようなことだったんだよ

本編は子供がお話してるバージョンですが

もう少し大きくなった子が

お話してるバージョンがあります。

もともとはこちらでした。

せっかくなのでこちらも投稿しておきます。



笑わないでね、変な子と

おかしな事を言ってると

自覚していて言ってるの


今日はとても暖かく

優しい風が吹いていて

潮の香りに誘われて

水平線を見ていたの


桜の香りが不意にして

空から雪が舞いはじめ

見上げても空は晴れていて

どこまでも蒼が続いてて


風に舞った雪の花

飛んでく先を見ていたら

雪の色した着物着た

女の人が立ってたの


儚く消えていきそうで

けれど確かにそこにいて

優しい笑顔を浮かべたら

雪舞う空を見上げたの


つられて私も空を見て

けれどやっぱり晴れていて

その時風が吹き抜けて

雪が空へと帰ったの


花びらのような雪の花

舞い上がるのに見とれてて

気付けば着物を着た人は

いつの間にか消えてたの


雪と共に表れて

雪と共に消えてって

まるで天使のような人

本当に空へと帰ったの?


見失っただけかもね

そんなことは分かってる

それでも、空へと還ったと

思うような事だったの

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― 新着の感想 ―
[良い点]  見たことはありませんが、蒼い空に舞う雪は  きれいでしょうね。  ゆきのせい ―― 雪の精。雪のせい。  彼女たちが見たものは雪の精?  それとも、雪のせいで見えた幻?  着物姿と…
[一言]  子供版では言葉遣いとひらがなのせいか柔らかな印象なのに。  大きな子版だと少し背筋が冷たくなるような気がします…。  風花。見たことはないのですが、青空に舞う雪、きれいなのでしょうね。
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