表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とあるゴーレムの物語  作者: 秋色猫
62/138

ラズライトと少女

ゴーレムコアを無事入手したレムとラズライトはお城に向かっています

ダンジョンに行くときは龍形態ドラゴンのレムがカゴを持って移動しましたが

今は天使形態レム竜人形態ラズライトになって自分の翼を使って飛んでいます

レム的には天使形態エンジェルではなく戦乙女形態ヴァルキリーと呼ばれたいのに・・・誰も呼んでくれないとですよ


ちなみに竜人形態ドラゴノイドなラズライトは両腕は肘から先が竜鱗りゅうりんで覆われ鋭い爪を持ち

両足は膝から下が竜鱗で覆われた鉤爪みたいな感じに例えるならハーピーみたいな脚でしょうか

背中からは白銀の蝙蝠コウモリみたいな翼がついていて悪魔っぽい見た目かも?

うん、白銀の翼で良かった・・・黒なら完全にデビルウー○ンな見た目なのです


これって“ラズが竜人形態で籠持って移動”でも・・・なんて考えが頭を過るけど

それでは今度は“ラズが寂しい思いをする”とすぐにこの案は却下なのです

やっぱり移動用ゴーレムは作ることにしましょう・・・後日改めて

今日は急いで帰らないと家族揃っての夕飯に間に合わなくなるのですよ

それは即ち“レムが叱られる”ということが決定事項になるということです


てかお昼もまだ食べてないのでご飯のことを考えたらお腹が空いたのですぅ

飛びながらでも食べられるようにサンドイッチにするのです

そういえば“ラズは食事できるかな?”と思いながらもラズの分も用意して手渡します

だって(食いしん坊な)レムの眷属ですから食べられないはずがないと確信します

ラズは戸惑いつつも口へと運び・・・うん、笑顔になったので大丈夫でしょう

「これが食事をするという感覚なのですね」なんて感動しているみたいなのです


無事お城に帰ってきたレムとラズライトはアルジャンお父様の執務室へと向かいます

先ずは“ラズをお父様に紹介しなきゃ駄目”だということに気づいたレムは偉いのですよ

何故か待っていたセバスさんにお願いしてお父様とお目通りにとなりました

てか“セバスさんはやっぱり忍者なのでしょうか?”説明する前に事情が伝わっています

お父様も手慣れたもので「まぁレムだからな」の一言でラズはレムの専属侍女に決定です

今日の夕飯時にラズを家族へお披露目することも同時に決定したので自室へ向かいます


その途中にある中庭で木を見上げ佇む少女の姿を見かけました

少女はレムより少しお姉さんな感じでたぶんお城務めの誰かの娘さんなのでしょう

お城には居住区もあり衛士さんや侍従さん達が家族と一緒に暮らしているのです

この中庭はそんな人達にも開放されている区画なので間違いないと思います


レムが少女の方を見ていると付き従っていたラズも気づきたようで少女の顔を凝視しています

少女の顔を見ていたラズが「無事だったのね」と呟き彼女の瞳からは涙がこぼれ落ちました

あの少女こそがかつてラズが森の中で救ったという迷子の少女なのでしょう

レムはその少女に声を掛けラズのことを説明します

少女は驚いた様子ではありましたがラズとの再会を喜んでくれています


少女はラピスというお城の居住区に住んでいる10歳の女の子

お城で衛士を務める父親と侍女をしている母親と3人で暮らしているそうです

ラズとラピス2人の会話の中に“人形”のことが出てきました

あの村にラズが寂しくないようにとラピスが置いてきたそうですが

既に朽ちてしまっていたのでしょうレムが行ったときには無かったと思うです

不思議とその人形の姿がレムの脳裏に思い浮かんできました

こんなときは被服創造のスキルさんキミに決めた・・・とスキル任せです

2体のクマのぬいぐるみを作り2人へと手渡します

スパイダーシルク製なので手触り半端ないのはご愛嬌ということで・・・

2人が記憶に残るその人形テディベアの姿に涙を浮かべて喜んでいるのだから無問題モーマンタイで良いよね


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ