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とあるゴーレムの物語  作者: 秋色猫
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お酒のお礼に

流石にドラゴン様が大きいので樽酒がカップ酒に・・・

でも田舎の神社のお祭で一口飲んだだけの樽酒が出せるとは

本気まじスキルさん半端ない(ぱねぇ)っすよ

てかベーコンとかもブロックの状態で出せたりして・・・

って出せるんかぁ〜い

まぁ便利だから良いけどさぁ・・・


『ドラゴン様、酒の肴に燻製肉いかがですか?

お酒もですけどお口に合えば良いのですが・・・』


『おぉ酒だけではなく肴までとは善哉善哉よきかなよきかな

しかし綺麗な酒じゃ・・・

澄んでおるのに味わいも深いとは

この肴の燻製肉も旨いのぉ♪

其方そなたのこと気に入った

特別に我の名「ブラン」と呼ぶことを許そう』


『ドラゴン様はブラン様とおっしゃるのですね

本来なら私も名乗るのが礼儀なのですが

今の私は名無しで以前の名前も覚えていないのです』


『名が無いとは不便であろう

酒の礼として我が其方そなたに名付けをしてやろう

原初の神龍「ブラン」の名において其方そなたに「レム」の名と加護を授ける』


ブラン様の言葉に呼応するように輝く私の身体

優しく暖かな何かに包み込まれる感覚がして

お母さんに抱きしめられた様な安心感に溢れる涙

ん?ちょ待てよぉ〜


『神龍ってブラン様は神様ですぅ?』


『神ではなく神の使いじゃのう

よし、無事に名も加護も付いておるな

我も加護を授けるのは初めてのことでの

この身で授ける最初で最後の加護じゃ』


『えっ、最初で最後って・・・』


『世界の創世から永き時を生きてきたが

この身体も既に限界でのぉ

今この場が魔素に溢れておるのも

我の身体が崩壊を始めてる所為なのじゃ』


『ブラン様は死んじゃうの?』


『死では無いのぉ・・・

この地での役目を終え創世の女神シエルのもとへ帰るのじゃ

今後はシエルの手伝いをするのが仕事じゃ

身体は滅するが我の存在は消えることはない』


『せっかくブラン様と知り合えたのに寂しいです』


『寂しがることはないぞレムよ

名付けと加護で我とレムは魂で繋がっておる

レムはもぉ我の娘のようなものじゃ

隣には居られぬが何時でも見守っておるぞ』


そんな二人の会話を何処かで聞いていたのか?

絶妙なタイミングで響く声


『ブランとレムに魂の絆を確認

ブランは新たなスキル「念話レム」・「人化」を獲得しました

レムは新たなスキル「念話ブラン」を獲得しました』


新たなスキルの獲得を告げる世界の声に続き

それとは別の声が優しく響く


『これで親子の抱擁を・・・ね♪

ブラン永き役目への報酬ですよ』

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