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とあるゴーレムの物語  作者: 秋色猫
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レムはネコ派です

白いモフモフの横に降り立ったレムはその場に馬車を置くと「戦乙女モード」に変身した

と言っても背中に翼を出した所謂いわゆる「天使様」スタイルなのだが・・・

レム的には天使様よりも戦乙女モードの方が響きが格好良いと思っているようだ


閑話休題それはさておき


今回はローズの光魔法の練習という副題もあるのでレムは攻撃しないつもりである

取り敢えず安全な状態を作ろうと予てから考えていた結界魔法を発動してみる

『レムオリジナル魔法・聖域サンクチュアリ

光魔法と時空魔法の複合魔法で光の結界に時空魔法で空間遮断効果を追加プラスして

更には原初魔法スキルの効果も追加することでレムが解除するまで周囲の魔素で維持され

しかも結界内部は外の環境に拘らず何時でも快適な温度・湿度に保たれるという


そうレムが何時でも何処でも安眠できるようにと開発したお昼寝専用の特別な魔法である

ちゃんと結界としての効果はバッチリで外からの攻撃は防ぎ中からの攻撃は通す優れもの

もしも難点を挙げるのなら快適に寝る目的だけで高度な魔法を考えるレム自身であろう


ともあれ安全は確保したので白いモフモフの治療に取りかかるレムは

白いモフモフの状態を把握するために叡智の瞳を発動させる


「キャスパリーグ(雌の幼体):猫型の幻獣(幻獣:精霊をルーツとする魔物)

状態:重症(裂傷多数)・空腹・昏睡」


白いモフモフはレムくらいの大きさがあるのですが

なんと驚くことにまだ子猫な魔物さんのようです

親猫はどんなに大きいのかな・・・っと脱線するトコでした


ふむふむ、やはり重症みたいなので治癒魔法の出番のようですね

完全回復パーフェクトヒール』『浄化クリーン

よし、怪我も治って毛並も綺麗でサラサラな美猫びにゃんこさんの完成です

これはもぉモフっても好いですか?・・・駄目ですか?・・・ホントに?

うん、ローズが怖い目でコッチを見ているので今は諦めるとしましょう


良々、状態表示からも無事に重症と昏睡が消えていますね

すると白いモフモフさんがゆっくりと瞼を開きコッチを見ました

「こてん」と小首を傾げたかと思うとレムの顔を舐めてきました

ラングドシャなザリザリとした舌の感触が心地好いのです

レムはクッキーのラングドシャも好きですが猫さんの舌の感触も好きです

ちなみにラングドシャとはフランス語で「猫の舌」という意味らしいですよ

舐めてくれたのはレムが傷を癒やしたことへの感謝の表現みたいですね


さてさて、あとは空腹が気になりますねぇ・・・

子猫さんなので消化が良さそうなものが好ましいのです

私は体調が良くないときにはプリンを食べていたような気がします

白いモフモフさんの大きな身体も考慮してバケツプリンの召喚です

「バケツプリンは子供の夢そして大人の浪漫である」と

前世の私が嬉々として作っている様子が頭に浮かびました

顔とか名前は思い出せないのに何故こんなことだけ思い出すのでしょう


目の前に現れたバケツプリンに驚きながらも恐る恐る匂いを嗅いでいます

食べ物と理解したのか一口舐めて・・・おぉ目を丸くしましたねぇ♪

大きなプリンがすごい勢いで白いモフモフさんの口へと飲み込まれています

白いモフモフさんって呼び方はちょっと長い気がするのですよ

『白いモフモフさん、レムが名前をつけても良いです?』

肯定するように『にゃぁ〜ん』と鳴いてレムの顔を舐めます

『レムのお顔がベタベタですよぉ・・・もぉ♪

キャスパリーグのおんにゃのこなので「キャス」はどうでしょうか?

レムがゴーレムの女のでレムなのでお揃いって感じですよ』

ローズは何だか白い目でレムのことを見てきますが・・・

キャスは気に入ったのか嬉しそうにレムの顔を舐めるので決定なのです


ちなみにルージュさんが物欲しそうに指をくわえバケツプリンを見ているので

みんなの分とキャスのおかわりの分を出しておきました

ルージュさんは「フードファイターなん?」って勢いで食べ進めていますねぇ

ヴィオレッタさんは気がつくとバケツが空になっていてビックリです

ローズは『何なのよコレは』と怒りながらも結局は食べてるし・・・解せぬ

キャスはといえばレムがよく知る子猫のサイズでバケツに身体ごと突撃しています

てかキャスって身体のサイズを変更できたのですねぇ・・・びっくりぽんやぁ〜


と言う感じで平和な空気を醸しつつみんな夢中でバケツプリンを食べているけど・・・

レムの作った「聖域サンクチュアリ」の外ではフォレストウルフ達が睨みを利かしてコッチを見ています

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