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とあるゴーレムの物語  作者: 秋色猫
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レムは銀髪の美女に・・・

レムが吸収スキルを発動するとミスリル鉱石は光の粒子と化し掌に吸い込まれていった


『スキル「吸収」の効果が発動

ミスリル鉱石を吸収・・・魔素と新たな因子の獲得に成功しました

獲得した因子は「魔法金属(青銀ミスリル日緋色金ヒヒイロカネ金剛石アダマンタイト」です』


ミスリル鉱石の吸収に成功したレムは自身の両手を見つめたが

「むぅ〜ちっさいまんまなんかぁ〜い」

その両の掌は小さな幼女の手のままであった


『吸収だと魔素として取り込まれて身体の成長には繋がらないみたいね

うぅ〜ん・・・そうねぇ・・・そのまま食べてみたらどうかしら?』


ブランの言葉に首肯きながら辺りを見回してみたが

この場にあったミスリル鉱石は全部吸収してしまったようで残っていなかった

吸収スキルは触れていた鉱石の層をまるっと全部取り込んでしまったのだ

「丸ごと全部取り込むなんて・・・吸収スキル恐ろしい子」

・・・と意味不明なことを思い現実から目を逸らしたレムであった


でも現実から目を逸らしたところで新たな鉱石が現れるわけもなく

「むぅ〜」と唸りながら困っていたレムにブランが助け船を出す


『魔法金属を因子として獲得したのなら創造スキルで出せるんじゃないのかしら?』


ブランに言われるまで創造スキルのことがスッカリ念頭から消えていたレムは

思わず「ポン」と掌を叩き「あぁ・・・その手があったか」とスキルを発動する

「ミスリルさん、おいでませ」と念じてみると掌の上に碧みがかった銀色の塊が

叡智の瞳で視るとスキルボードにはミスリルと表示されていた


「うぅ〜ん、でも金属の塊なんて硬いけど食えるんかなぁ?」と不安になりながらも口に運ぶ

レムが大きく口を開け「はむっ」っと齧りつくと不思議なことにモチモチ食感であった

「なぜ柔らかいの」と疑問に思いながら自身の手に残ったミスリルを視ると


「ミスリル

銀が魔素の影響で変質した金属で碧みがかった銀色をしている

魔力との親和性が高く魔法効果を増幅する触媒としても利用される

また強い魔力を流すことでその形状を自在に変化させることができる」


どうやら食べる時に無意識で魔力を流していたみたいですね

その後ヒヒイロカネやアダマンタイト追加でミスリルも出し食べました

ヒヒイロカネやアダマンタイトは必要な魔素量も多いようで

ミスリルに比べて少量しか創れない希少なもののようでした


ちなみにヒヒイロカネもアダマンタイトもとっても硬かったけど

レムの歯は丈夫だったみたいで飴玉でも齧るかのようにガリガリと食べられました

ヒヒイロカネはちょっとひんやりミントっぽい感じかも♪


「さぁ、これでレムも銀髪美女の仲間入りなのです♪」と

期待を込めて自分の手を見るとプクプクとして柔らかそうな幼女の手

「むぅ〜全然大人の美女にはなれていないのです」と肩を落とす


『そんなにガッカリしなくてもちゃんと成長してるわよ

背も少し伸びたみたいね・・・まぁまだ可愛らしい姿だけど』


と苦笑いしながらフォローしてくれるブランお母様の優しさが心に染みる

レムは銀髪の美女に・・・は、まだまだ先のお話のようです

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