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とあるゴーレムの物語  作者: 秋色猫
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忘れ去られし場所

お母様から色々とお話を聞く中で・・・

私達が今いるこの場所のことについても知ることが出来た


昔々、高度な魔法技術を誇る或る国が存在していた

「存在していた」と過去形なのは今は存在のしない国だから

「或る国」と表すのは詳しい記録も残っていないからである


その国は高度な魔法技術を元に数多あまたの魔道具を創り出し

周辺諸国とは隔絶した高度な文明を誇っていたのだが

その目は国土を広げることではなく更なる高みに向けられていたのだ


更なる魔法技術のために目をつけたのが竜の素材であった

人種とは比較にも成らない膨大な魔法の能力ちからを持つ龍のコアを使えば

より強力な魔道具が創れると考えた技術者が国に働きかけ

国もその魔道具が産み出すであろう膨大な国益を期待して

龍のコアを使った魔道具は実験段階まで急ピッチで進められた


人種が龍の能力ちからを御するなど人の傲りだったのであろう

実験はある意味で成功であり、ある意味失敗であった

龍が持つ破壊の力を引き出すことには成功したが制御することは叶わず

暴走した破壊の力は小さなブラックホールを創り出した

その日一夜にしてその国は大きなクレーターだけを残して消えたのである


或る国があったクレーターは今では深い森の中で巨大な湖となり

その中心にはダンジョンと化した島が浮かぶだけである


そして或る国の発展を支えた魔道具の原料にもなる魔法金属を産出した鉱山は

国の中心から少し離れた場所にあり破壊の力からも僅かに逸れたために残った

だが国が消え記録も失われた今そこは忘れ去られし場所となったのである

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