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第3話 産まれた瞬間に職業が大体決まるみたい。え?!僕どうなるの?!
この世界に住む魔物と呼ばれる生物は、
人型であったり獣の姿をしている事もあり、大きさは様々。
共通して言える事は人間を襲い食べる事と人語を使えること。
老人は語り出す。
「申し遅れた。
ワシの名はゼハン。この街で医者をしておる。
このタクト…精霊スレイの能力でその人の病気やケガ、体の特徴とかがわかるのじゃ。そして軽い治癒もできる。」
アギトは精霊の説明を付け加える。
「精霊たちは産まれた瞬間の赤子と契約を結ぶ。
というか勝手に体に入ってくるんだけどな。
そして体に精霊紋が刻まれる。
精霊はこの世界に出てきたいんだ。
俺たちの体を使って自分を具現化したいのさ。
そして、その見返りとして精霊たちは能力をくれる。」
またゼハンが口を開く
「その精霊の能力によってワシたちは人生が
決まったようなもんだ…ワシは医者に。
そしてアギトは狩人に。」
カナメは気になっていた事を聞く。
「どうして2人とも、僕に親切に説明してくれるんですか?まだ出会って間もないのに…」
アギトとゼハンは顔を見合わせる。
ゼハンは白髭を触りながらこう答えた
「お前さんがこの世界の救世主だからじゃ」