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七変化冒険譚~TS少女は何を見る~  作者: 菘
ヴェスタリア編
20/21

第十六話 異変

「あーもう何なんだよぉ....」


 次の日。太陽が上に登ってきた時分に俺は今街中をトボトボと歩いてる。


 周りを行く人達は俺の顔を見るなり色んな反応をしてる。顔を顰める人がいれば、卑らしい顔をする人もいる。なんでなんだろうかね?まだ臭うのかな?...後者はただただ気持ち悪いけど。


 とにかく何故か周りからの反応がおかしい。それに今朝起きた出来事もだ。





「おはようローズ」


 今朝は温かい日差しに照らされて心地よい眠りから覚めて上機嫌だった。凄い気持ちよかった。というか気持ちいい。ずっとこのベッドで寝て居たいくらい。そういうわけにはいかないけど。


 今日はとりあえずこの街の観光でもしようかと思ってる。物価もそうだけど、この世界に来てからまだ森の中しか探索(迷子)してない。そろそろちゃんと見てみたい感じはする。



「服はとりあえずこのままでいいかな.....。あ、そうだ服!」


 昨日来てた服アイテムボックスにしまったままだったの忘れてた!


「んーまぁ帰ってきてからでいいかなぁ。」


 一泊しかとってないから洗った後に干しておくわけにもいかないし。


 第一目標は服...じゃないな。食べ物だな。服はもういいや。こっち来てからずっとワンピースだったんだし今更だ。いや恥ずかしいけどね!?でもせっかく女の子になれたんだし可愛い恰好したいじゃん?そのためなら男のプライドなんて安い物よ.....。たぶん。


 そんな事を考えながら、外出する準備を終えてカウンターまで下りて来た時に問題が派生した。


 何故か周りが俺の方を見ながらざわついている。うまく聞こえないけど、あまり聞いてていい類のものではないというのは分かる。だってこっちをみる眼が普通じゃないもん。


 ...この恰好かな?パーカーってこっちにはないのかな。


「とりあえず鍵返してくるか。」


 カウンターに鍵を返そうと歩き出そうとしたら、前から昨日対応してもらった執事さんが寄ってきた。昨日と雰囲気が違うような....。


「鍵を出しなさい。」


「あ、はい」


なんだか語気が強いような...

鍵は分かるけど昨日と対応違いすぎないですかね?


「出ていきなさい。」


 ...え?今なんて?


「早く出ていきなさい!!」


「ひゃい!」


 そうして俺は慌てて宿から出てきて今に至るってわけ。


 どうしてあそこまで怒られたのかがわからない。何かマナー的なのがあったのかな?それとも汚いまま湯舟に入ったから?


 しょうがないよね?目の前にお風呂があったら思わず我を忘れてはいっちゃうよね?ね?





 ...久しぶりのお風呂で我慢できなかったんです許してくださいいいいぃい!




   -------------------------------------------------------------------------




「むぅぅ...どこに行っても追い出されるか変な目で見られる...。」


 宿を出てから青果店らしきところや、お肉屋さんみたいなところがあったから覗いてみるも、明らかに他の人よりも高い値段で物を売られたり(一個5cのリンゴ?が1000cだったり)、酷いところだとまず売ってもらえなかったり、すぐに追い出されたりした。


 顔を顰められたりしたから、多分まだ臭いが残ってるってことなのかな。...確かに何週間も体洗わないで彷徨ってたから早々臭いは取れないとは思うけど...だからってその対応はやめてよ...。心が痛い。



「とりあえず、臭いが無くなるまでまともに散策は出来なそうだな。」

 こんな中街は出来るだけ歩きたくないし、急遽変更で冒険者ギルドに行くことにしよう。そうしよう。



 ....決して悲しくなったとかそういうことじゃないからね?違う...よ?





「やっと着いた...。」


 やっとの思いで冒険者ギルドの前に来たけど、正直精神が満身創痍だよ...。


 ここに来るまでにも、すれ違う人すれ違う人に舌打ちとか遠ざかられたり、明らかに俺を邪険(じゃけん)にした対応をされ続けた。時には唾を吐かれた時もあった。避けたけど。そして一番聞きたくなかったことまで聞こえたときもあった。


()()()...ねぇ...」


 唾を吐いてきた人が吐き捨てるように言ったのが、たまたま聞こえたのがその単語だった。

 劣等種。一体何を指しているのかははっきりとは分からないけど、推測することは出来る。


 ・この街に異種族がいない事。

 ・カイルの人間だからっていう発言。

 ・見た目エルフの俺。

 ・劣等種。


 ここまでくると流石に察しの悪い俺でもどういう意味なのかは推測できる。

 多分人間以外の種族を総じて劣等種と呼び、(さげす)んでいたりするんだろう。じゃないとここまで露骨にやるわけがない。と思う。


 でもそうすると一つ分からないことがある。昨日の俺の扱いだ。


 昨日の時点ではここまで悪し様(あしざま)に扱われてはいなかった。カイルさんたちは迷子になってる俺をギルドまで連れて行ってくれた。カイルさんは俺の事を人間って言ってたし。どれがどういうことなんだ???









「....カイルさんに聞こう。」





 こうして俺は考えることを止めた。






お読みいただきありがとうございます。


リミュスは意外とアホな子ではないだろうか?と書いてる最中に何度も思いました。

このままでいいのかしらこの子。


皆さんも酷く汚れた際は、湯舟に浸かる前に体を洗ってから入るといいですよ。(作者論)


誤字脱字、おかしい表現等がありましたらお教えいただけると嬉しいです。

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