学園説明並びにそれぞれの困難
世界中にあふれていた生物兵器から人類を守るために造られた強化スーツ通称C.R
C.Rには特殊な細胞が使われている。C.Rを着るだけで肉体が強化され、C.R自体が鎧や武器となる。
しかし、C.Rは、誰にでもあつかえるものではなかった。
C.Rに使われている細胞は個性が強く、適合した者ではないと上手く起動できない。
細胞のレベルが高いと適合者が少なくなる。適合率を上げると細胞のレベルが下がる。
細胞のレベルに応じてC.Rの名称が変わる。全部で3つあり、上から、個人機、隊長機、量産機。
量産機は、誰にでも着れるように改良されたものだが、全て同じ形をしている。
隊長機は、適合率が高い者または、個人ランクが高い者に支給される。
個人ランクが高い者に細胞を適合させて作られる。
量産機と同じ造りをしているが、量産機よりも性能は高い。
最後に個人機。個人機は、別名オリジナルC.Rや、専用機と言われる個人専用のC.R。量産機や、隊長機よりも、性能が高いぶん生産時のコストも高くなるためにほとんど作られていない。
そのため、もとからある個人機の適合者または、個人ランクがトップレベルの者たちだけしか支給されていない。
個人ランクとは、個々の能力によってランク付けされたもの。
上から、SSランク、Sランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランク、Eランク、となっている。
量産機は、どのランクの人にも着れる。
隊長機は、Bランク以上が必要。
個人機は、Sランク以上が必要。
ただし、適合率が高い者は、ランクが2つしたでも着ることができる。
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「……………………」
少年は本を凝視していた。
「…………大丈夫か?ネコ。」
「…………全然大丈夫じゃあないです。ってかネコって呼ばないでくださいよ。シンさん。」
列車の中で1人の少年と1人の男が向き合って座っている。
ネコと呼ばれた少年の名前は、峡嶺琥珀
シンと呼ばれた男の名前は、嶋崎真
「………ま~、学園での授業が始まるまでにある程度覚えとけば…………」
「始業式って確か7日前にあったんですよね?」
「………戦闘科の生徒は、求められているもの一般科の生徒と違うから、学園に着いてから考えれば…………」
「方向音痴なシンさんと、世間知らずな僕とで無事にたどり着きますかね?」
「……………………」
真は何も言わないで外を眺めた。
それからこの2人が学園にたどり着いたのは、2日後のことだった。
その頃、学園では…………
「くっそ!なぜ誰も入らないんだ!」
1人の少女が壁を殴りつける。
「ミーちゃん。そんな怖い顔してると誰も入らないよ?」
「うっ、うるさい!ミーちゃんと呼ぶな!」
ミーちゃんと呼ばれた少女の名前は、ミレーナ・ミラーノ。背が高く、短めの金髪に青い瞳の美少女だ。
ミレーナに話かけてきたの少女は、アンナ・タルナート。
背はそれほど高くなく、茶髪の長い髪を後ろで束ねている。
「勧誘が始まってから4日たった。4日だぞ!だが!誰1人としてここには入らなかった!今この隊には、4人しかいないんだぞ!このままでは、隊が解散することに…………」
「まーまー、勧誘期間はまだ2日ある諦めずに頑張ろう!」
「ありがとう、アンナ。…………だが!残り2日で本当に見つかるのか?」
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学園は主に、2つの科に分かれている。
1つは、一般科。
主に、工業、農業、商業、医療、調理、政治などを学ぶ。
もう1つは、戦闘科。
主に、生物兵器に対しての授業や戦闘訓練などが行われる。
戦闘科の生徒は、ほとんどが隊に属している。
学園内で複数の隊があり、どこに属するのも生徒自信が決めることだ。隊は最低5人が必要である。他にも隊には、それぞれの強さに応じてお金が入ってくる。そのため、ほとんどの生徒が隊を強くしようと必死なのである。
入学式から3日間は、新入生に対して学園について説明などが行われる。それから約1週間は、新入生の勧誘が始まる。入る条件などは各隊で決まっている。この時、無理矢理入らせたり、新入生を脅すなどをすることは禁じられている。
戦闘科には序列がある。
序列は、個人で、学園内、学年内、隊内、の3つ。
それと隊同士による序列もある。序列の順位が高いほど入ってくるお金も多くなる。
序列は、決闘により順位が下だったものが勝てば順位の交換が起きる。順位が上だったものが勝てば、相手が可能な範囲の要求を出すことができる。
要求にかんしては、決闘前に勝負条件に関して対戦者両名の合意がなくてはならない。
決闘後、負けたものが勝ったものの相手の要求を のまなければならない。
この時、決闘前にした要求以外のものを要求してきた場合、その要求は無効となる。
また、要求をのまなかった場合、その要求に加えて、さらに要求をむことになる。