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雷操作〈ヴロニタキネシス〉

初めての小説なので、いろいろといたらないところが多いですが、

よろしくお願いします。

白河 桜香(しらかわ おうか)殿

 あなたはサイキッカーに選ばれました。

 50人で戦いあってください。

 一人残った者には、願いを叶える権利が送られます。』


こんなくだらないメールが、

桜香に送られてきたのは、部室に入った直後だった。


運良く部室には誰もいなかったようだ。


桜花はミステリー部に所属しているが、

別に、ミステリーが好きなわけではない。


偶然、部長と知り合いで、

偶然、親友がミステリー部に入って、

偶然、入りたい部活がなかったからだ…


そんなことは置いておこう。


メールには、まだ続きがあった。


『ルールは簡単、各自配布されたサイキックを使って、

 他のサイキッカーを殺してしまえばいいだけです。

 チームを組んで戦うのも構いません。

 その場合は、こちらのアドレスに、

 チーム名と自分の名前を書いて送ってください。

 チームが勝ち残った場合は全員に権利が与えられます。

 なお、チーム上限は、20人以内です。

 ご健闘を祈ります。 

 P・S サイキックは「ヴロニタキネシス」です。』


わけがわからない、ヴロニタキネシス?

どうせ誰かの悪戯だろう。


「残念ながら悪戯ではないのだよ。」


いきなり後ろから声をかけられる。


「うわぁ!!ぶ、部長!?」


「確かに部長だが、君が聞きたいのはそんなことかい?」


相変わらず何を考えてるのかわからない笑みを浮かべ、

我がミステリー部の部長、五十嵐 龍彦(いがらし たつひこ)が立っていた。


だが、そんなことより疑問がひとつ頭に残り、

聞いてみることにする。


「さっきのどういうことですか?」


「俺が部長なのが、そんなに信じられないのかい?」


「そっちじゃないです。

 悪戯じゃないってどうして分かるんですか?」


相変わらず、訳の分からない会話をかわして問い詰める。


「ふむ、実際俺に超能力が身に付いてしまったからな…

 事実なのは間違いないな。」


先ほどと少しも変わらない笑顔で、

とんでもないことを言い放った。


思わず30秒ほど固まってしまうが、

その間も、龍彦は桜香を見てニコニコとしている。


「ど、どどどういうことですか?」


「何を言ってるか分からなそうだね。

 百聞は一見にしかずと言うしね。」


そう言うと、龍彦はポケットから携帯を取り出し、

あるメールを開いた。


「これは…。」


そこには、先ほど桜香がもらったのと、

同じ文面のメールが来ていた。


だが、追伸のところのみ桜香の時とは違い、

センス・メタステイシスと記されていた。


「な、君のと同じ文面だろ。

 最後の追伸は君とは違うけどね。

 で、君はヴロニタキネシスはためしたかい?」


龍彦は、何故か桜香に送られてきていた、

メールに書かれていた文字を一字一句、

間違わずに言ってみせた。


「なぜ、俺のメールの文面を知ってるんですか?」


「それが、俺の超能力。

 さっき君の目に俺の視覚を移してメールを見たのさ。」


どうやら、龍彦のサイキックとやらは、

感覚をほかの何かに移す能力らしい。


「ヴロニタキネシスって何なんですか?」


「君は、質問ばかりだな…

 まぁ、別にいいが。」


龍彦は少し楽しそうにつぶやくと、

ポケットからミニサイズの手帳を取り出すと、

一ページ目を桜香に見せた。

 

雷操作(ヴロニタキネシス)

 名前その通りな超能力だな。

 ぜひ試してみるといい。」


なぜ、龍彦がそんなことを知っていたのか、

そんな疑問が口から出かかったが、

ミステリー部の部長だからだなと、

勝手に解釈をした。


そんなことよりも、今はサイキックだ。


頭の中で雷をイメージし、目の前の机を見つめる。


バリィッ!!


いきなり机が真っ二つに割れた。


「なにこれ…」


相変わらず龍彦は笑顔で割れた机を見つめていた。

誤字、脱字、アドバイス、お待ちしています。

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