第4話 Dランク昇格! 元探索士の友人にスキルを相談
本日は一挙5話投稿します!!
第4話目です!
※4/18追記 自分が引いたカードを売ればいくらでも金策出来てしまうのではないかとご指摘を頂いた為、自分が引いたカードには『販売不可』という刻印が刻まれ、買取が出来ないという設定を追加しました。ご了承ください。
それから数日が経過した。
俺は『豊島町ダンジョン』の第5層でオークを狩っていた。
『筋力上昇』の影響で、俺の金属バットでもオークに重傷を負わせられる事が分かった。
ゴブリンなんて頭をフルスイングしたら首が漫画みたいに吹っ飛んでいった。
俺は『プチウインド』でオークの重心をぐらつかせ、アクティブスキル『疾駆』で急接近する。
後ろにつんのめったオークの脇腹を思い切りぶっ叩く。
苦悶の表情で膝を付いたところに、バールで脳天を抉ってやった。
オークは20センチ程の魔石と、棍棒を残して消えていった。
売っぱらえば1万円くらいにはなる。
危険度は高いがオーク狩りは利益もでかい。
「ふう。これで10匹か。夢にまでみたDランクもこんなあっさり達成出来るとはな。『スキルガチャダス』様々だぜ」
あれから貯金を切り崩し更に5回ガチャを回してみた。
結果は以下の通り。
【N】 治癒魔法:『プチパラライズケア』
【N】 アクティブスキル:『疾駆』
【N】 パッシブスキル:『睡眠耐性(微小)』
【N】 パッシブスキル:『土魔法上昇(1%)』
【N】 パッシブスキル:『呪殺耐性(微小)』
うん。しょぼい!
今回はパッシブスキルが多く、効果を確認できないものだらけだ。
その中でもアクティブスキル『疾駆』はかなり便利で当たりスキルだった。
ほんの数メートルだが、忍者の様な速さで移動出来る。
意識して使えば攻撃にも回避にも使えて非常に役立っている。
あと、試しに長時間正座して足が痺れたところに『プチパラライズケア』をかけてみたところ、一瞬で回復した。
やはり『痺れ』を回復する効果があるのは本当らしい。
「しかしレアリティ【N】ばかりだな。【R】は11回引いて1回しか引けなかった。確率にして10%くらいか?」
出来ればもっとガチャを引きたいのだが、生活費なども考慮していかなければならない。
なにせ俺の実弾には限りがあるのだ。
通帳を見るとそれも大分心許ない。
「スキルはチートなのに、使用するための金が無いとはな。本末転倒じゃないか」
これまでに引いたスキルカードをカードショップに売れば儲かるのではないかと考えた。
ところがカードショップに持って行ったところ、店員は不思議そうな顔をして買取を拒んだ。
「これ通常のスキルカードとちょっと違うよね。ここに変な刻印が入っている。なになに……『販売不可』だって? これじゃ買取出来ないな」
「そんなぁ。このカード買い取って貰えないのか……」
どうやら俺が引いたスキルカードは『販売不可』という余計な刻印が刻まれてしまうようだ。
スキルカードに文字を書いたり傷を付けたりすると不正行為に該当し、流通が禁じられている。
自分でガチャを引いて売り払って大儲けする作戦は出来なくなった。
なにか良い金策はないか。
俺は探索士協会にDランクの申請に行く事にした。
協会にオーク討伐の実績を認められ、Dランクへの昇格を果たした。
顔なじみの受付のお姉さんには渋そうな顔で「おめでとうございます。命を大切に今後も頑張って下さいね」と言われた。
やはりここから死亡率が上がってくるらしい。
Dランクの任務をこなしてもっともっと稼いでガチャを引く。
そのためには先行投資もやむを得ないか……。
俺はDランク昇格の祝杯を上げるためと、今後の方針について相談するため友人にメッセージを入れた。
友人とは繁華街にある居酒屋「鳥男爵」で落ち合った。
「鳥男爵」は全品280円とリーズナブルな格安居酒屋だ。
外で飲む時に俺たちが向かうのはこういう安っい酒場のみだ。
お互いいい年して常に金欠なのだ。
先に到着していた友人の席に向かう。
店員からおしぼりを受け取り、生を頼んで座席に座る。
「久しぶりだな。只野。まだ死んでなくて安心したよ」
「毎回別れ際に今日が最期の別れになるかもしれない、なんて冗談言ってるからな」
「冗談で済むように気をつけろよ」
「分かってる。命あっての物種だしな」
背広姿でジョッキを傾けているこの男は佐治。元ダンジョン探索士の仲間だ。
もっともこいつはあまりやる気がなくてEランクに上がってからすぐに探索士を辞めて転職した。
「佐治。お前相変わらず老人騙くらかして金巻き上げてるのか?」
「人聞きの悪い事言うな。介護用品のルートセールスだっての。Win-Winの関係だわ」
「仕事の方は大変なのか」
「ああ。相変わらずだよ。サービス残業だらけで手取り20万がやっとってところだ。賞与も寸志程度だし泣きたくなるよ」
「どこも大変だな」
正直俺もダンジョン探索士を辞めて就職しようと考えた事は何度もある。
だが、先に会社務めを始めた佐治の悲喜こもごもな話を聞いてしまうと決心が鈍った。
自営業だが、まだストレスの少ない仕事をしていられるだけ自分はマシかもしれないと考えるようになった。
だが、ダンジョン探索士なんて身体が資本の仕事いつまでもやっていられない。
うっかり気を抜いた瞬間人生ジ・エンドだ。
「そう言えば只野Dランクに上がったんだってな。おめでとう。しかしあれだけ安全に低層のゴブリンを狩っていたお前が、中層のオークやホブゴブリンなんてよく倒せるようになったな」
「実はその事で相談に来たんだ。『スキルガチャダス』発動!」
俺が声を発するとテーブルの横の通路にガチャの筐体が出現した。別にこんなかけ声出さなくても念じるだけで具現化出来るのだがな。
「おま、ちょっと! こんな場所でスキルだか魔法だか分からんもの発動すんな! 見つかったら捕まるぞ! 仕舞え仕舞え」
「やっぱりか。佐治。お前にもこの筐体は見えてるんだな」
「当たり前だろ! いいから仕舞え! 通報されたらお前探索士の資格剥奪されるぞ」
「ああそうだな」
俺は『スキルガチャダス』を仕舞い、佐治に話を続ける。
「先日虹色のスライムっぽい魔物を倒したらこの『スキルガチャダス』のスキルカードを落としたんだ。スキルを習得してみたらどうやらこの『スキルガチャダス』はあの有名な超レアスキル『ガチャ』に関連しているものだって事が分かったんだ」
「なんだって! お前『ガチャ』なんていったらスキルカードを売ったら何億にもなるっていう鬼のように貴重なスキルだぞ! 本当にお前そんなスキルを手に入れたのか?」
「厳密に言えば俺のスキルは『スキルガチャダス』だ。『ガチャ』ではない。だが今のところその違いが分からなくてな。俺の『スキルガチャダス』は一回一万円を支払うとスキルカードが出てくるカードダスの様なものなんだ」
「カードダスって懐かしいなお前。ていうかそんな話聞いちゃったら、さっきの筐体の事が気になってくるじゃないか。もう一度出現させてくれよ」
「ここじゃ人目につくからな。俺の家に来てくれ。そこで話そう」
こうして俺は佐治を自宅に招き『スキルガチャダス』を発動すると、一万円を挿入してガチャを引いてみた――。
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