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第14話 成り上がりの第一歩。家賃6倍のマンションにお引越し

ローファンタジー日間ランキング1位、総合でも日間9位達成!

ブクマや評価を付けてくださった皆様に心から御礼申し上げます。


本日も2話投稿です。

ラスト2話目どうぞ!

 あれから一週間が経過していた。

 俺は10年住んだ四畳半のボロアパートに別れを告げ、新居のマンションへと引っ越していた。


 友人の佐治に引っ越しの手伝いを頼み、荷物を軽トラに積み込んだら「お前荷物少なすぎるだろ。一人でも引っ越し出来たんじゃないか」とバカにされた。

 それだけ俺の部屋は碌なものがなかった。否、買えなかったのだ。



 次に暮らすマンションは家賃15万円。一気に賃料が6倍になった。

 80平米の3LDK。居間はなんと16帖もある。

 独り身には広すぎるが、内見で気に入ったので思い切って契約した。



 これまで買えなかった家具も思い切って買ってみる事にした。

 テレビは有機ELの50型を購入した。

 今までは中古で一万円で買った小さい液晶TVだったため、あまりの大迫力高画質に感動した。


 洗濯機は最新の全自動洗濯乾燥機を買った。スマホで遠隔操作も出来るし、外に洗濯物を干さなくて済むのは楽だった。

 週に一回まとめてコインランドリーに行って、大家族の洗濯物のようにベランダに干していた自分が懐かしい。

 

 食器入れや箪笥、テーブル、ソファーなんかも北欧の輸入品のセンスの良いものを選んだ。

 値段は張ったが、シックなデザインに満足している。


 金は沢山持ってる者が沢山使って経済を回していくべきなのである。

 なにせ今までの俺は使いたくても先立つものがなかったのだからな!



 今回新居を選ぶにあたって最も重視したのが安全面だ。

 このマンションには警察や裁判所勤務のお偉いさんも住んでいるとの事で、その分セキュリティ対策もバッチリだ。

 

 セキュリティを重視したのは『疾風のアリサ』から聞いた恐ろしい話を考慮したためである。

 なんでも反社会的勢力が俺の能力が金のなる木だと気付いた場合、俺を軟禁し、拷問し続け、四肢を切断して身動きを封じ、一生ガチャを生み出す道具として地下で飼われるケースも想定出来る……なんて三流アウトサイダー雑誌の記事みたいな事を言いだしたからだ。


 鵜呑みにはしなかったが、それって考えられなくもない話しだよな。

 なにせ、俺の貯金は一週間で3000万円を超えてしまったのだ。

 こんなに簡単に金を生み出せる能力があるなら、いずれ大企業や政府などに目をつけられるかもしれない。

 用心にこした事はない。そう考え引っ越しを早めた。



 『南新橋ダンジョン』周辺の探索士の中にはガチャの回数制限に達する者が増えてきた。

 『スキルガチャダス』は、俺以外の人間が引ける回数は生涯100回までと定められている。


 毎日営業していると確かに同じ顔ぶれがガチャを引きに来ているのは確認出来ていた。

 回数制限に達しているのにしれっと引きに来る者もいたが、「個人での回数制限に達しました。スキルの持ち主以外の方がガチャを引ける回数は生涯100回までとなっています」とアナウンスが流れ、入金が弾かれた。



「もっと稼ぎたいんなら他のダンジョンに行くべきだろうが、まず俺がやらなきゃいけないのは個人としての強さを上げることだよな。『疾風のアリサ』の話はあながち嘘じゃないかもしれない。自分自身の身を守れる様になるにはランクを上げて、『スキルガチャダス』でもっとスキルを習得し個人の技能を磨くしかない」


 スキルは簡単に習得出来るのだが、スキルを習得するイコール強くなれるわけではなかった。

 『スキルガチャダス』は確かにチートだが、俺自身は別にチート的強さを持っていない。


 例えば『魔弾』のスキルがどんなに強くても、敵に弾丸が当たらなければ意味がないのだ。

 その場合個人での銃の腕前が問われることになる。


 個人の技量の高さが時としてスキルを上回る事を美波から教わった。

 美波はモグリの探索士なのでFランカーと同じ10個しかスキルを習得出来ない。

 最低限のフィジカル向上系パッシブスキルと剣技のアクティブスキルで強敵を次々と打破していった。

 

 今では完全に俺の師匠である。

 



 

 

 大型連休が迫る5月初頭。

 今日はガチャ屋の営業は取りやめ、美波と『南新橋ダンジョン』に探索する事になっていた。

 

 俺は地下の駐車場に行くと、新車の国産SUV車に乗り、目的地へと向かった。


 若者の車離れが叫ばれる昨今。

 最大の原因は所得の減少だ。 

 税金、ガソリン代、駐車場代など維持費がかかり過ぎる。

 

 俺自身免許は持っていても原付しか乗れなかった。

 こうして自分の車が持てるのは夢のようだ。

 


 新車の匂いとスポーティーな駆動を楽しみながら約20分で『南新橋ダンジョン』に到着した。

 車から降りると、顔見知りの探索士たちが挨拶をしてくる。


 皆、少なからず俺に恩義を感じているらしい。

 貴重で高価なスキルカードを一万円で取得出来、しかも【R】や【SR】が出た日には投資した金額の数倍の金を得られるのだ。


 これまで通算3200回ほど『スキルガチャダス』を回してきたが【SSR】は3回だけ。

 一つは俺が引き当てて銀行の金庫にしまってある「【SSR】 パッシブスキル:『光魔法耐性(特大)』」だ。


 これはまだ怖くて使うか取っておくか判断に迷っている。


 

 残りの2つは客が引き当てた。

 40過ぎの肝っ玉母さんみたいなオバサマと、目つきの鋭いライダースーツの男だった。

 出現したのは下記の通り。



【SSR】 風魔法:『マイティウインド』

【SSR】 パッシブスキル:『土魔法上昇(25%)』



 魔法を引き当てたオバサマは半狂乱で喜んでいた。

 それもそのはず『マイティウインド』の販売価格は2000万円からである。


 一方『土魔法上昇(25%)』を引き当てた男は淡々としていた。

 こちらは販売価格1000万円ほどだそうだ。



 どちらにしても一万円が一千倍以上になったのだから、夢のある話しである。


 入口で待っていると、美波がやってきた。

 ボロボロのママチャリに乗っていつもどおり制服のままだ。

 私服姿は見たことがない。


 俺の師匠は昔の俺以上に金が無いのだ――。 

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