閑話 ある休日の災難
今日は日曜日で学校が休みだ、が、あるメールにより予定が組まれてしまっている。
メールの差出人は研崎 恭香さん、以前お邪魔した平行世界研究所の副所長さんだ。
メールの内容は、データの採取に協力して欲しいとの事。
しかも謝礼金が結構な額貰えると言うので、乃華さんに車を出してもらって研究所へと向かった。
「やあ、良く来てくれたね、待っていたよ」
「まぁ俺も、バイトがしたかったので有り難いんですが、何をすればいいんですか?」
「その話は奥でしようか、ああ、乃華クンには別室でアンケートに答えてもらいたい」
「えっ、私ですか?」
「うむ、それにも謝礼が出るから、よろしく頼む」
「それなら、分かりました」
乃華さんは女性職員に連れられ、別室へと向かった。
「さあ、私達も行こうか」
恭香さんに連れて来られた部屋は、一見病室のような部屋だった、ベッドとテレビがあり、ベッド脇にはちょっとした台やイスが置いてある。
なんと、シャワー室まで完備されているらしい。
「さあ、そこのベッドに座ってくれたまえ、まずは軽く質問に答えてくれれば良いから」
「はあ、分かりました…」
「では最初の質問だ、今までの経験人数は何人だ?」
「えっ!! ななななんの話しですか!?」
「ん? 今まで何人とHしたか、という話しなのだが」
「まさかの、そのまんまだったー!」
「で、どうなんだ? この質問は平行世界を知るうえで、大事なデータとなるのだ、よろしく頼む」
「ううぅ、0人です…」
「そうか! では、自慰行為は週何回するんだ?」
「えー!! …それも大事な質問なんですよね?」
「もちろんさ! 我々の研究にどうか力を貸してくれ!
報酬には色を付けておくから」
「…分かりました、ちなみに他の質問は、どんなのがあるんですか?」
「うむ、他には平行世界移動前のオカズの種類や、道具の使用の有無、平行世界移動後には、どのような変化があったのかを知りたいな!」
「……」
その後あらゆる質問(ほぼ下ネタ)に答え、だいぶゲッソリしている所に、おもむろにビーカーを取り出した恭香さんは、とても良い笑顔でそれを俺に差し出してくる。
「じゃあ次は、ここで実際に自慰をしてもらって、○液を採取させてくれ」
「いや! 流石に無理ですよそれは!」
「大丈夫だ! 此処には男性向け雑誌やオモチャも用意してあるし、なんなら私の身体を使ってもらっても良いぞ!」
「いやいや! そう言う事じゃなくて!」
俺の方へにじり寄ってくる恭香さん、その身を乗り出してきている為、第三ボタンまで開けた胸元が大胆に強調されている。
そして、ビーカーを持っていない左手は、俺の太ももの上に置かれ、いやらしい手つきで、だんだんと上にあがって来ていた。
「うむ! むしろ私がシてあげよう! 私はこれでも研究者だからな、男性の身体についてはとても詳しいぞ! テクニックも、そこいらの娘とは比べものにならないと自負している!」
「いやいや、いやいや! 恥ずかしいですし、こういう事はイケナイと思うんです!」
なんとか押し返そうとするものの、意外と恭香さんの力が強く、逆に押し倒されそうになる。
「何を言っているんだい、これは崇高な研究の一環だよ? 何もやましい事は無いさ!」
「いや、この状態はなんか違う気が…」
「そうだとも! だから恥ずかしく無いし、誰にはばかる事も無いんだ!
さあ! 私に身を任せなさい! さあ!」
「ああ! ダメですよ! あ! あ! アーーーッ!!」
◆
ー帰りの車の中ー
「えへへ、結構貰っちゃったね! 謝礼だけじゃなくてコスプレみたいな制服とか、ちょっとエッチな下着とかまで…///」
「ああ…そうだね、たしかに大変さには見合った物は貰ったかな…」
「イッくんは、家でこの服着て欲しかったりする?」
「もちろんだ、なんだったら今日は、ナース服で看病して欲しいくらいだよ…」
「イッくん部屋から出てきた時、疲れてたもんね、何があったの?」
「大丈夫だよ、俺はちゃんと守りぬいたから…」
「?」
そう、恭香さんに襲われそうになったが、しっかりと拒否した。
しかし、性○はサンプルとして、どうしても欲しいと言うので、一旦恭香さんには部屋から出てもらい、なんとか出したのだが。
扉の直ぐそばに、知り合いの綺麗な女性が居るという状況が、否応なく俺の精神を削り取っていった。
「じゃあ頑張ったイッくんには、ご褒美をあげないとね♪」
「それじゃあ、ハナちゃんに膝枕してもらいたいな…」
「えっ、えっ、えっ? ほ、本当に? じゃあナース服でイッくんを癒しちゃおうかなっ///」
帰ったら、思いっきり甘えようと思う、五久であった。
ブックマーク100件ありがとうございます!
これからも精進していきたいです! しかし! ストックが0になってしまいました! マズい!