閑話 学校に行くまでの間
今、俺はネットサーフィン中、乃華さんは仕事に行っている。
遊んでいる訳ではなく、情報収集のためのネットサーフィンであり、この世界の事を何も知らないに等しい俺にとっては、何から検索していいのかも分からない状態。
なので先ずは、こちらの世界の日本の歴史と、有名な歴史的偉人などから調べ始めた。
ぐうぅ~
時計を見ると午後4時を過ぎていた、朝7時に乃華さんを見送ってから調べていたので、腹が減るのも当たり前だ。
もう少ししたら乃華さんが帰ってくる時間なので、夕食を作ろうとキッチンに向かう。
今はまだ学校も始まっていないので、家でゴロゴロとしている、乃華さんに養ってもらっている状態なので申し訳ない。
なので掃除、洗濯、料理などは率先してやるようにしている。
掃除や洗濯などは、もとの世界でもたまにしていたが、料理はあまりやった事が無く、それこそ小学校時代にカレーを作った程度だったが。
今は携帯片手に料理ページを見ながら、なんとか作っている状態だ、今日の料理は、鯖の煮付けと肉じゃがである。
肉じゃがの火の通りを確認していると、玄関が開く音がするのでエプロン姿で出迎えに行く。
「おかえり、ハナちゃん、今日もお疲れさま」
「うん! ただいまイッくん! ぎゅ~ってしてー」
「しょうが無いなぁ、よしよし…」
最近は帰ってくると毎回こんな感じだ、まぁ俺も嫌では無い、というかとても可愛いので最高です。
「さぁ、お風呂入っておいで、今良い湯加減だから」
「イッくんも一緒に入る?」
「えっ!? いや、その///」
「冗談だよー、でも、イッくんならいつでも入って来て良いからね?」
そう言って、さっさとお風呂に行ってしまった、くそう! 俺に勇気があれば!
◆
「あ~あ、またやっちゃった…」
本当は一緒に入りたいのに、恥ずかしくなって誤魔化してしまう。
イッくんの裸が見たい! 身体の洗いっこがしたい! むしろスポンジなんか使わず、私の手や身体に泡を付けて、イッくんの全身に絡み付かせたい!
はっ! いけない、いけない、落ち着かなきゃ。
でも本当良い子だよね、掃除、洗濯に料理までしてくれるし、私が帰る時間に合わせてお風呂も沸かしてくれてる。
顔もカッコ可愛いし(恋愛フィルターのせい)、身体も細マッチョで抱かれたくなる肉体してて、非の打ち所が無いよ!
エロいし。
あ~あ、もうちょっと進展しないかなぁ、お風呂にイッくんがバスタオル一枚で入って来て「ハナちゃんの背中流してあげるよ♡」な~んちゃって! その後は…デュフ、デュフフフ…
「あ~、い~お湯だったー」
お風呂から上がれば、いつも美味しい料理が待っている、席に着くとキンキンに冷えたチューハイが、コップに注がれ出て来るサービス付きなのだ!
「ふぅ、今日もご飯美味しかったよ、いつもありがとうね♡」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
ちなみに食事をする時も、テレビを見る時も横に並んで一緒にである、一つしかないソファで、腕や脚を触れ合わせながら過ごせる至福の一時!
そうして、マッタリとしているとテレビドラマで、男性が女性を膝枕しているシーンが映し出された。
(いいなぁ、されてみたいなぁ、そんで膝枕の状態で耳かきとか、その上頭ナデナデなんてぇ、ムフフフ…)
「ハナちゃん、膝枕やってみたいの?」
「えっ! 考えてること口に出てた!?」
「ハナちゃんは顔に出るから、すぐに分かるよ」
あわわわ、恥ずかし過ぎる! でっ、でもこれは逆にチャンスだわ! 今まで以上に仲を深めるチャンス!
「うっ、うん…シテくれる?///」
「おっ、おう/// ホラ、おいで」
私は、ポンポンと叩かれる膝に、まるで蜜をタップリ湛えた花弁に誘われるミツバチのように、身体が吸い寄せられて行く。
そこはまさに楽園。
頬に当たる柔らかくも硬い、膝の感触。
全身を包み込み、優しく抱擁してくれているかのような、彼の芳香。
そして、彼を抱きしめるように回した右手で撫でる、お尻の感触。
膝枕を全力で堪能していると、私の頭におもむろに添えられる彼の右手、優しく固定されると、ゆっくりと侵入してくる細長い棒。
最初は怖がりながらも、穴の入り口を掻き出してゆく、単調な動きからだんだんと大胆な動きに変わってゆき、棒がリズミカルに右へ左へと捻りながら穴の側面を引っ掻いてゆく。
「はぁん…はふぅ~」
あ”あ~ん、気持ちいいよ~、男の人にシてもらうのってこんなに気持ちいいんだぁ~、あぁ~これダメになっちゃう~。
耳掻き、気持ち良すぎるよ~!! スヤァ~
◆
次の日、膝枕+耳掻きの途中で寝てしまった事と、その後お姫様抱っこで布団まで運ばれたらしい事に気付き、後悔と羞恥に悶える事になる乃華なのであった。