綿毛家 訪問 下
「俺は、君とも仲良くなりたいな」
「オレは、だいっキライだ!」
「フム、何か誤解があるんじゃないかと思うんだが、俺のどういう所が嫌いなんだ?」
「雑誌に書いてたって、てんちゃんが言ってたぞ!
男は、女性を期待させるだけ期待させて、サイフ代わりに使ったり、タクシー代わりに使うって!
真由ねぇも、もてあそぶ気なんだろ!」
「なぁ…!」
まさか、こちらの世界でも、そんな話があるだなんてビックリした。
あと、てんちゃんなに吹き込んでくれてんだよ…
悲嘆に暮れていると、トレイに三人分の飲み物を乗せて真由ちゃんが帰ってきた。
「お待たせ~、オレンジジュースだけど大丈夫だったかな~?」
「ああ、問題無い、ありがとう」
コップに入れられたオレンジジュースが、三人の前に置かれる。
「ふんっ、そんなヤツにオレンジジュースなんて、もったいないぜ!」
「も~う! 何でそういう事言うの~?」
「どうも俺が真由ちゃんを、もてあそんで捨てると思っているみたいだ」
「え~!? まっ、まだ五久くんとは付き合ってもないんだよ? (ゴクゴク」
「でも家では、コイツの話しばっかりするじゃないか!」
「ブーーー! ごほっ、ごほっ、うえっふ!
な! 何言ってるの~!? そんなこと…
あっ! 五久くん! 大丈夫~!?」
真由ちゃんの対面に座っていた俺は、見事に吹き出したオレンジジュースを浴びていた。
「大丈夫だが、タオルか何か貸してもらえないか?」
「あぅ~、ゴメンねぇ~!」
貸してもらったタオルで、顔や腕は拭けたものの、ベタベタするし、服も一部ベチャベチャで身体に張り付いている。
「ゴクリ…」
「?」
洗面所でも借りれないかなー? と思っていると、視線を感じるので、ふと視線を上げると。
紗渚ちゃんがこちら(服の透けた部分)を、チラ見していた。
どうやら紗渚ちゃんは、男の身体に興味津々なようだ、さっきの話といい結構オマセな子かもしれない。
ならばと確認の為に、濡れたYシャツを脱いで、白のタンクトップ一枚になってみた。
勿論、タンクトップも濡れていて、胸の一部分が張り付いて透けている。
「!!」
ガン見である。
さっきまでは見ているのを悟られないように、チラチラ見ていたが、最早隠す事すら忘れて見入っていた。
よし、ならばこの状態を利用して、一気に紗渚ちゃんと距離を詰めるのだ。
「真由ちゃん、シャワー借りても良いかな?」
「うっ、うん~! いいよ~///」
どうやら真由ちゃんもガン見していたようだが、シャワーを借りる許可は得た、後は…
「ありがとう! じゃあ紗渚ちゃん一緒に入ろうか!」
「は? え? なっ!?」
「仲良くなるには、ハダカの付き合いが一番だからな!
ほらほら、行くぞー」
「ハッ、ハダカ…」
紗渚ちゃんの手を握り、グイグイ引っ張って行く、紗渚ちゃんは然したる抵抗もせず、されるがままに脱衣所まで付いてくる。
流石に恥ずかしいので、紗渚ちゃんに背を向けて服を全て脱ぎ捨てると、借りていたタオルを腰に巻く。
今度は、未だに赤い顔でボーッとしている紗渚ちゃんの、Tシャツと短パンを手早く脱がし、パンツに手を掛けたところで紗渚ちゃんがやっと再起動した。
「ヤメロよ! パンツぐらい自分で脱げるから! あっち向いてろよ!」
お風呂に一緒に入る事自体を、拒否されるんじゃないかと不安だったが、一緒には入ってくれるようで安心した。
俺と同じように、腰にタオルを巻いただけの紗渚ちゃんを、浴室に連れ込む。
「よーし紗渚ちゃん、お兄さんが洗ってあげよう」
「いいよ! 恥ずかしいだろ!」
「まあまあ、背中とか自分じゃ洗いづらいだろう?」
「それは…そう、だけど…」
浴室に入ると、ちょうどイスが二つあったので、紗渚ちゃんと並んで座り、背後から先ずは髪を洗い始める。
紗渚ちゃんの髪は短いので、直ぐに洗い終わって、次はリンスをしながら頭皮をマッサージする。
「痒い所はないか?」
「うぅ~~」
少し時間が経ってから頭を流すと、スポンジを泡立て、身体へと洗う場所を移してゆく。
耳の裏、首、肩、腕、背中、と段々と下へと向かうように洗ってゆく。
「おい! もういいだろ!」
「何を言っているんだ、まだまだ洗えていない場所があるじゃないか」
抗議してくる紗渚ちゃんの脇の下から両腕を通して、自分の胸を紗渚ちゃんの背中に密着させ、まるで抱きすくめるようにして、紗渚ちゃんのお腹を洗い始める。
「ひぃやあぁ~~!? なっ! なにしてんだよぉ~」
「この方が洗い易いだろう?」
「はうぅ///」
耳元で囁くと、顔を赤らめてうつむき、大人しくなる、その隙に前面も洗ってゆく。
うっすらと分かる鎖骨から、育ち始めた膨らみ、おへそから太もも、ふくらはぎから足の指の間まで。
ゆっくりと丁寧に、カラダは密着させたままで、紗渚ちゃんを泡まみれにしていった。
時折、くすぐったくて抗議してくるが、耳元で「ゴメンね」と囁くと直ぐに大人しくなった。
「じゃあ今度は、俺を洗ってくれるかい?」
「いっ、いいんだな?」
「もちろんだよ、ほら、おいで…」
紗渚ちゃんの手にスポンジを持たせて、自分の胸まで誘導する。
紗渚ちゃんは導かれるままに近寄ってくると、スポンジ越しの感触を確かめるかのようにして、鼻息も荒く、ゆっくりと俺のカラダを撫でまわしていった。
◆
お風呂場から上がると、紗渚ちゃんがのぼせかけていたので、手早く衣服を着せると、真由ちゃんの部屋へ戻る。
(俺の着替えは、真由ちゃんのジャージを借りた)
真由ちゃんのベッドに、紗渚ちゃんを寝かせ、団扇で扇ぎながら、俺の服の洗濯乾燥が終わるまで、真由ちゃんとたわいない会話を楽しんだ。
制服が乾く頃には、紗渚ちゃんも元気を取り戻し、今は俺の見送りの為に、真由ちゃんと一緒に玄関先まで来てくれていた。
「じゃあね、真由ちゃん紗渚ちゃん
あっ、そうだ、紗渚ちゃんのこと、さっちゃんって呼んでも良いかな?」
「すっ、すきにしろ!」
「ありがとう、また遊ぼうな、さっちゃん」
「本当だな! 約束だからな! また来いよ!」
「ああ、もちろんだ(ワッシャワッシャ」
「ヤメロ~! アタマをワシャワシャするな~!」
「あはははっ」
「も~! 二人で楽しそうにして~、私もまぜてよ~!」
やってしまった感はあるよね…




