#5 カムバック! (チュートリアル)
ーーー目が覚める、見覚えのない景色、無駄にふかふかした布団に枕、ここは一体・・・
「たしか、魔物に倒されて・・・」
身体が痛い、仲間に致命傷をくらい魔物にとどめをさされた。ってか痛みの9割はあいつのせいな気がするんだが・・・
「何をうじうじ1人で話してるの?気持ちが悪い。」
寝起き一番disられた。disり主は・・・やっぱりこいつか
「リーチア、disる前に説明しろよ。」
「説明もなにも、あんたは死んだら自動的に最寄りの宿に転送されるのよ。」
なるほど、全く理解できない説明をありがとう
「つまりここはハジマリ国の宿だってことか?」
そういうこととリーチアがいうと俺の鞄をあさり始めた(勝手に)
「おい!お前、人の鞄を勝手にあさるなよ!」
「ひーふーみー、お金はなんとかあるわね。タナカ、剣と防具を買いにいくわよ。」
なんだこいつ、人の話を無視してどんどん進みやがって、チュートリアルでもこなしてんのか
文句は言いながらもリーチアに言われるがままハジマリ国の店に来た。何度来ても廃れた店だな
「ここがショップ、YM(勇者マネー)を使って武器や消耗品を買うことができるわよ」
なんでいちいち説明口調なんだこいつ。
とはいえ、さっきみたいなことにならないように武器とかは必須だな
「いらっしゃい、ここは町の何でも屋、ゆっくり見ていきなさい。」
定型文みたいな店のおっちゃんのセリフを聞き終えて、新品なのかよくわからない剣と鎧を買いーーー
「なんで俺はまた、魔物の前に放り出されてるんだ?」
「なんでって?新しい武器も手に入ったんだし、戦いたくない?」
別に好き好んで戦いたくはない、俺は平和主義なんだよ