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白雪姫は始まらない

作者: ごーせつちたい

童話ジャンルがあるのを知って、ちょっと前に書いたやつを引っ張り出しました。

ものすごく短いです。



昔、むかし、ある国に白雪姫という少女がいました。

その少女は、国一番の美少女という評判でした。



「鏡よ、かがみよ、世界で一番美しいのはだあれ?」


それはもう美しい、うつくしいと評判の王妃さまが、鏡に問いかけました。


そして、鏡は答えます。


「それは、ワイドワールド国の籠姫の、ユーハセカンド様でしょうな。」


王妃は、諦観した表情で、その言葉を聞きました。

自分の思うままにならないことがあると、すぐ処刑だとかを言い出す、暗愚とうたわれているこの王妃様であるが、かの姫の美しさを知っているだけにその目はあきらめを宿していた。


「ああ……あの姫の前には、私でもどうにもならないほど、高く、巨大な壁があるのよ。……今日はもういいわ。」


何度問いかけても、鏡は同じ答えを返す。

それは、姫が老いてその美しさを失うまで続くであろうし、その前に王妃の美しさが失われるだろう。

さらに言うと、王妃のいる国と、ワイドワールド国との間には絶望的なまでの戦力差があり、かの姫に手を出すこともできない。

王妃は、世界には自分の思うままにならないことがあると、毎朝宣告されている。



こうして、白雪姫の物語は始まらなかった。


本当に世界で一番美しいのは白雪姫なのか?

そんな疑問です。

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