ルシアの名案とは?
ヴァルター・クロイツが婚約発表の機をずっと待っていたと知ったルシアは秘策を思いつく。
「私の(正確には先祖の)踊りがそちらの一族に迷惑をかけたことは分かりましたわ」
クロイツが私の方を訝しげに見る。
「私の踊りであなたを感動させられたらこの婚約について何も言わないと約束して!」
「なっ、ルシア!そこまでしなくていい」
侯爵様が焦ったように私を止める。
無謀だと思ってる?いいえ、私は昔から踊りだけは得意だったの!踊りだけは!
「いいえ、侯爵様。私はこの場の全員にあなたとの婚約を認めてもらいたいのです!私は真剣です!」
き、決まったァ!やったわルシア。どこかの本で読んだことのありそうなセリフ。
それにこれは侯爵様が今日まで待ってくれたことへの恩返しでもあるの。
「は、できるものならやってみろ。どんなに踊りが見事でもこの俺の心は動かせんぞ」
(この俺が、クロイツ家の屈辱を連綿と受けてきたこの俺が……踊りなどに屈するか!ましてあのカルミナート家の……考えるだにおぞましい!)
私は侯爵様に手を振る。
「見てて!侯爵様!」
私は一歩、広間の中央へ出た。
ざわめきが広がる。
踊る相手はいない。
ただ視線だけが、突き刺さる。
するり、と私は赤い髪を下ろす。
大丈夫、やれるわ。私なら!
すみませんちょっと短めでした!
なんかもう物語があっちこっちに行ってとっ散らかってますがこういうシーン一度描きたかったんですよね。すみません。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




