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侯爵様の悪役令嬢(自称)  作者: 杉野みそら
第九章

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侯爵様はずるい

ありがちなハプニングで、いつのまにかルシアはエルドの上に跨っていた。

 胸の上にまたがったまま、ルシアは固まっていた。

 もう今は隠れることも忘れ、降りる勇気も失ったまま、ただ両手をどうしていいかわからず宙に浮かせている。


(ずいぶん大人しくなったな。前は自分からノリノリで乗ってきたのに……おもしれー女)


「……さっきまでの勢いはどうした?私を挑発した時の勢いは」


「あ、あぅ……//」


(侯爵様、ずるいわ。私はドキドキして気が気じゃないのに。もしかしてこの状況を楽しんでるの?)


「以前は積極的に私の胸に乗ってきたのに」


 そう言って、私はゆっくりと上体を起こした。


「ふぁっ//」


 自然と距離が縮まり、視界いっぱいにルシアの顔が迫った。美しい金色の瞳……


「以前はマッサージと称して乗ってきたな。あの時の私は心臓が飛び出しそうだったんだぞ」


「ち、近いです、侯爵様……!」


 どうやらルシアはそれどころではないらしい。

 自分から距離を詰めてきた時のルシアはどこへやら。


「どうやら今度はルシアの方が心臓が飛び出しそうなのかな」


 じゃあこちらも、お返しとするか?


「えっ?」


 私はルシアの小さな顎を指でこちらに向ける。


 ルシアは視線を逸らそうとするが、顎に添えられた指がそれを許さない。

 逃げ場を失ったルシアの頬が、みるみるうちに赤く染まっていく。


 何度となくしていることなのにこの反応。可愛い……


「そんな顔をされると……」


 思わず低く、困ったような声が出た。


「反則だよ、ルシア」


「は、反則って何がですか!?」


 動揺する声。潤んだ瞳。


 それを間近で見て、私の胸が思わず跳ねる。ゴクリと無意識に喉が鳴る。


 ーー可愛い。


(……あ……今侯爵様、私の名前)


 気づいた時には、もう遅い。

 そっと距離を詰め、触れるか触れないかの一瞬のためらいのあとーー

ようやくルシア様にも恋心がわかったのでしょうか?

それにしても今回のエルド様は積極的ですなぁ!


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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