侯爵様いいにお〜い
前回ついにフウカをマジギレさせたルシア。
フウカの叱責から逃げていた彼女だったが……
「はぁーなんとか逃げ切れたわ。最近のフウカ怖いのよね」
廊下の角を曲がった瞬間だった。
「……ルシア?」
低く、聞き慣れた声がした。
「えっ」
勢いよく走っていた足が止まり、私はびくっと肩を跳ねさせた。
視線を上げると、そこには応接間の方から歩いてきた侯爵様の姿!
ただ立っているだけなのに相変わらず整ってる……背筋がピーンとしててかっこいい〜!ミスターパーフェクトとは侯爵様の事ね!
「ん?グロリア師匠……じゃない、グロリアお姉様の馬車が……」
視線の先に映るのはグロリアお姉様が乗って来たであろう馬車が帰るところだった。
(もっとお話を聞きたかったわ……)
侯爵様は落ち着いた表情をして、その涼やかな目はまっすぐこちらをとらえている。
「ああ、ルシア。ちょうどいいところに来たね。今君を迎えに行こうと思っていたんだ」
(や、やばい……)
逃げた直後。
しかもフウカの説教付き。説教の内容は、約束を破った事の罰とグロリアお姉様への非礼!
最悪のタイミングで鉢合わせたことを悟り、私は思わず一歩後ずさる。
「そんなに慌てて、どうした?」
穏やかな問いかけとは裏腹に、距離が一歩、詰められる。
(これって絶対……)
背後からは、遠くフウカの声がまだ聞こえていた。
(どどどどどうしよう……きっとさっきの事をフウカのように怒られるんだわ。フウカは侯爵様は私に惚れてるから怒らないって言ってたけど……)
その瞬間ーー
ふわっとかおる、侯爵様の香水の香り……
(い、いいにお〜い!!)
ってうっとりしてる場合じゃないわおバカルシア!逃げなきゃ!
侯爵様の大きな手が伸びて、私の髪を触ろうとしていた。
ばっ!!
私はその手を振り切った!侯爵様の腕は虚しく空気に触れた。
「ん?どうしたんだ。ルシア?」
なんか、こういう貴族の方からはすごくいい香りがして欲しいんですよね。。。
作者の変な願望を晒したところで続きます。
次回、ルシアついに逃亡?!
最後まで読んで頂きありがとうございました。




