師匠と呼ばせてください!
ルシアは両手を胸の前で組む。金色の瞳がキラキラと輝く。
「すっごく格好いいです!!すっごく格好いいです!!高貴で!強そうで!これはもう完全にラスボス側の名前ですわ!!」
「ルシア様!?!?」
慌ててフウカが制止に入るが、時すでに遅し。
「ぜひ!ぜひ!!グロリアお姉様と呼ばせてくださ
い! 」
「お待ち下さいルシア様!」
「いえ、むしろ!」
ルシアは両手をぎゅっと握り、前のめりになる。
「グロリア師匠と呼ばせてください!師匠!悪役令嬢の心得をぜひ私に!!婚約破棄の美学とか!高笑いの練習とか!!」
「…………」
グロリアは完全に言葉を失っていた。
エルドはというと、しばらく項垂れて手で顔を覆っていたが、やがて静かに息を吐く。
「……フウカ」
「はい!お任せください!」
フウカは即座にルシアの肩を掴んだ。
「お嬢様!!落ち着いてください!!その発想はどこから出てくるんですか!!」
「え?だって名前がもう悪役令嬢ですし!」
「どういう理屈ですか!?失礼にも程があります!!」
グロリアはようやく我に返り、くすりと小さく笑った。
「……なるほど。あなたが噂の婚約者ね」
「はい!!ルシア・カルミナートと申しますわ。よろしくお願いしますグロリア師匠!」
そう言って優雅にお辞儀をしたかと思うと次の瞬間ルシアはおでこに手を当てて敬礼した。
「おやめくださいと言っとるのがわからんのか〜!!」
その瞬間、フウカがついに噴火し、ルシアを無理矢理部屋から引きずり出した!
頑張ってくれフウカ!!
私もエルド様もルシア様の暴走は止められない笑
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